ホンダが元フェラーリのF1エンジン開発責任者を雇い、以前の“保守的”なメンタリティを捨てたことで、2017年のインディカー・シーズンで大きな前進を果たした。そう語るのはグラハム・レイホールだ。2016年、ホンダはインディカーで2勝しか挙げられず(両方ともオーバル)、シボレーが圧倒的な強さをみせた。だが、2017年の開幕2戦ではホンダが連勝している。
予選でもセントピーターズバーグとロングビーチの両方でホンダ勢はトップ12のうち9台を占めた。グラハム・レイホールと彼のレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、過去2シーズンでホンダ勢のなかでのトップスコアラーだった。グラハム・レイホールは、2015年シーズン後にHPD(ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント)がフェラーリのF1エンジン開発責任者だったデイビッド・ソルターズと契約して以降、アプローチが変化し、それが良い影響を及ぼしていると語る。「昨年のこの時期と比較してホンダのメンタリティが変化しているのがわかる」とグラハム・レイホールは Autosport にコメント。「チューニング、エンジンマッピング面で非常に保守的なアプローチだったが、今の彼らは限界を押し上げている」「いくつか故障があったのはそれが理由かもしれないが、どこかの時点であらゆる小さなことにトライし、不足分を補っていかなければならない」「その前の冬にフェラーリF1チームからHPDに加入したデイビッド・ソルターズは、その鍵を握る操縦者のひとりだ」「HPDの全員に改善に対しての責任があるが、彼は大きな影響を与えたと思う」「初日から彼は限界までプッシュするメンタリティがあったし、彼がそうすることで、エンジンは良くなっているし、とても強くなった」2017年の空力キットが凍結されたことで、ホンダはまだその面ではシボレーに対して不利ではあるが、グラハム・レイホールはエンジンのゲインがそれを補っていると考えている。「ロード/ストリートコースの空力キットは不十分だ。僕たちの新しいホンダパートナーであるガナッシがそれを立証した。もちろん、凍結されているので僕たちはそれを変更できない」「でも、その点でいえば、エンジンは低・中レンジである程度それを勝っている。そのあとドラッグが始まるのがわかる」この冬にガナッシがホンダにスイッチしたことで両方のパッケージを経験しているマックス・チルトンもレイホールの評価に同意する。「力強いエンジンなのは間違いない。燃費面も優れている」とマックス・チルトンと語った。
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