インディカー」アメリカ南部アラバマ州のバーミンガム郊外に造られた起伏に富む美しいサーキット、バーバー・モータースポーツ・パークで開催されたシリーズ第4戦は、今シーズン最初の常設ロードコースでのレースでした。インディカー参戦3シーズン目を迎えている元F1ドライバーのロマン・グロージャン(Andretti Autosport)は、高速で非常にテクニカルなコースで今年2回目となるポールポジションを獲得し、全長2.3マイルのコースを90周して争われたレースでも最多の57周をリードした。
しかし、今年のアラバマでのレースは3ストップ作戦を採用したチームが有利になるよう展開したため、2ストップ作戦だったグロージャンは2位でフィニッシュすることとなった。2021年にデビューして以来、グロージャンにとって5回目の2位は、先々週行われた第3戦ACURAグランプリ・オブ・ロングビーチから2戦連続での2位フィニッシュとなった。爽快な青空の下、気温も21℃と過ごしやすいコンディションとなったレースでは、終盤戦に入ってからグロージャンとスコット・マクラフリン(シボレー)によるトップ争い、さらにはウィル・パワー(シボレー)も彼らとの差を縮めてきた。しかし、2番手となってもグロージャンはタイヤを傷めつけない走りを続け、プッシュトゥパスを使いきった状況となりながらも、昨年度チャンピオンのウィル・パワー(シボレー)にアタックの隙を与えず、2位でチェッカーフラッグを受けた。開幕からの4戦で早くも2度目の表彰台に上ったフランス出身ドライバーが、インディカー・シリーズでの初優勝を祝う日は近いうちに訪れることだろう。スペイン出身の2021年チャンピオン、アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)は予選2番手からバーバーでの2勝目を狙っていたが、今回は5位でゴールした。Rahal Letterman Lanigan Racingから出場しているデンマーク出身の21歳、クリスチャン・ルンガーは予選で今シーズン初めてファイナルに進出して6番手。レースでも今シーズンのベストリザルトとなる6位でのゴールを達成した。インディカーで6度のタイトル獲得歴を誇るスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は7位でフィニッシュ。そして、昨年のインディ500ウイナーで今シーズンも開幕戦セントピーターズバーグで優勝しているマーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)は、予選は13番手だったが、今シーズンの4戦すべてでのトップ10入りとなる10位フィニッシュを実現し、チャンピオンシップポイントでのトップを維持。Hondaもマニュファクチャラーズ・ポイントでライバルに13点の差をつけてリードしている。シリーズ第5戦は1週間のインターバルの後、インディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースを使って開催されるGMRグランプリ。決勝は5月13日の土曜日に行われる。ロマン・グロージャン(Andretti Autosport)「2回のピットストップでゴールまでを戦うのはたいへんでした。ピットから送られてくる燃費で目標となる数字を達成すべく走るのは決して楽しいものではありません。私たちのマシンには驚くべきスピードが備わっていました。フルコースコーションの出るタイミングが我々にとって不運なものとなりましたが、それは私たちがコントロールできない部分です。今回はそういうレースになりましたが、私たちは今後のレースでもまた優勝争いができるでしょう。グロージャンは必ず来ますよ!」アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)「今回は5位でした。決して悪い結果ではありませんが、パーフェクトな1日にできなかったのも事実です。私たちは2ストップ作戦を採用し、燃費セーブを徹底して行っていました。マシンはレースを通してたいへん強力で、クルーたちのピット作業が今回もすばらしかったからこそ、私たちはまたしてもトップ5でフィニッシュできたのだと思います。次のレースはインディアナポリスに戻って行われます。インディ500の行われる5月が迎えられるということでもありますから、今から待ちきれない思いです」クリスチャン・ルンガー(Rahal Letterman Lanigan Racing)「とてもいいスタートを切り、最初のスティントもよかったと思います(一時は4位を走行)。その後の自分たちは少々下り坂でしたが、クルーたちが今シーズン最高のパフォーマンスをピット作業で見せてくれました。今日得られた、そのようなポジティブな経験を自分たちは受け入れるべきでしょう。6番手からスタートして6位でゴール。今日の私たちは大きな前進を遂げました」
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