HRTのサプライヤーを務めるフォームテックは、チームがシーズン中にすでに破産していたことを明かし、“誤解を招く情報”を提示したとしてチームを非難した。複数のF1チームにカーボンファイバー・コンポジットを供給しているフォームテックは、HRTが11月に資産の精算を始めたことを知らずにチームの支払い計画に同意していたことを明かした。
またフォームテックは、2011年にチームオーナーとなったテサン・キャピタルがいわゆる“ルクセンブルグのファンド”によって運営されていると教えられ、チームのオーナーシップについて欺かれたと主張している。フォームテックが発表した声明によると、HRTはチームを売りに出したと発表した11月12日にすでに清算手続きに入ったという。当時HRTは「買収に関心を示す複数のグループと交渉中」であると述べていただが、先週発表されたFIAの2013年F1エントリーリストにHRTは掲載されず、来シーズンのF1には11チームしか参戦しないことが確認された。フォームテックは、HRTが破産手続きに入った3日後の11月15日に負債の25%を支払うという計画に同意したが、現状HRTは負債額1ユーロにつき30セントしかサプライヤーに支払わないとしている。フォームテックは「HRTとテサン・キャピタルSLの本当の株主をさらに調査」する移行を表明し、「HRTはモータースポーツ業界の他のサプライヤーにも多額の借金をしていることが判明した」と述べた。テサン・キャピタルの広報担当は、現在さまざまなサプライヤーと会議を開いていることを認めている。