F1フランスGP予選でホンダF1エンジン勢は僅差の争いの中でレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが2列目スタートの4番グリッドを獲得した。トロロッソ・ホンダのダニール・クビアトは、スペック3のPU投入によるペナルティーのために最後尾スタートが事前に決まっていたこともあり、ホンダ勢で唯一Q1敗退となったが、残り3選手はQ2への進出を決めている。
また、将来的なペナルティーを最小限に抑える目的で、クビアトについては新たに2つのPUコンポーネントを戦略的に投入している。続くQ2では、アレックス・アルボンがわずか0.04秒差でトップ10に入ることができず、11番手で予選を終了。Q3進出を逃す形になった。ただし、Q2で予選を終えているために決勝のスタートタイヤを自由に選択した上でレースを開始することとなる。Q3へ進出したレッドブル・ホンダの2台は、Q2で使用したタイヤをスタート時に履くことになった。明日はフェルスタッペンがミディアムタイヤ、ピエール・ガスリーがソフトタイヤで決勝レースをスタートすることとなる。 予選Q3では激しい僅差の争いを見せ、マックス・フェルスタッペンは後方との差わずか0.009秒差で4番グリッドを獲得。ピエール・ガスリーは9番グリッドとなった。田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)「金曜から今日に向けてパッケージとしてのセットアップを進め、予選ではフェルスタッペン選手が4番手という、いいグリッドを獲得できました。トロロッソ・ホンダについては、アルボン選手が僅差でQ3進出を逃しましたが、明日のスタート時にタイヤを選択できる11番手は悪くないポジションだと思います。今回から投入した3台のスペック3のPUは、問題なくスムーズに機能しています。明日に向けてさらにデータの分析を進め、レースに臨みたいと思います」マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)「FPと比べてマシンを改善することができ、予選でいい結果を出すことができました。Q3ではもっとフェラーリとの差を縮めることができたはずでしたが、最後の周は十分にアタックすることができませんでした。最後のいくつかのコーナーで“なにか”が起こり、マシンの挙動が乱れたのを感じたので、なにが原因だったかを調べなければなりませんが、それが起こらなければもっとフェラーリに近づくことができたと思います。現状、マクラーレンが僅差で迫ってきているようですが、0.3~4秒ほど僕たちのほうがリードしているようです。今日のこの予選結果もこれまでと同じく、できる限りのグリッドポジションだったと思いますし、ミディアムタイヤで2列目からレースをスタートできることはいいことです。 表彰台に上がるには、昨年のように、少しの運を味方につけなければならなそうです。このサーキットは僕たちにとって最適のコースとはいえないレイアウトですが、明日のキーはタイヤマネージメントだと思います。メルセデスと戦えるかは疑問ですが、フェラーリといい争いができることを願っています。最善を尽くし、どれだけいい結果につなげられるかが楽しみです」ピエール・ガスリー (レッドブル・ホンダ)「今日の予選は難しいセッションでした。FP3では6番手ともっと速さを見せていたのですが、いくつかセットアップを変更して臨んだ予選ではグリップを得るのに苦戦してしまいました。もっとポテンシャルがあったはずなので、9番手という結果はとても悔しいです。しかしこれが今の僕たちの現状であり、明日の決勝はできる限りの力を発揮して戦わなくてはなりません。決勝はソフトタイヤでのスタートなので簡単にはいかない一戦となりそうですが、プラクティスでのロングランでのペースは悪くはなかったので、タイヤをできるだけ保たせるためにできることを含め作戦を練り、ポジションを上げていい争いができるよう準備しなければなりません。明日は最大限までプッシュして戦います」アレクサンダー・アルボン (トロロッソ・ホンダ)「予選の序盤はうまくペースがつかめず、Q1を15番手で終えることとなりました。マシンにはもっとポテンシャルがあることは分かっていましたし、風の影響を受けわずかな差でQ3への進出を逃してしまいましたが、Q2ではQ1よりもいい走りをすることができました。今日のマシンの調子はとてもよく、トップ10入りも叶うほどの改善を見せてくれました。もちろんQ3へ進出を決めたかったのですが、レースのスタートタイヤを自由に選択できるので、11番手からのスタートはいい結果だと思います。 金曜のFP1の結果から、ショートランよりロングランでのペースのほうが調子がよさそうなので、明日のレースでポイントを獲得するチャンスは十分にあると信じています」ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)「今日の予選の運びには満足しています。Q1でうまくまとめられた周回は、走っていてとても楽しかったです。ペナルティーのためこのレースウイークは妥協しなければいけないことが分かっていたので、レースのセットアップを重視して走行し、日曜のレースを準備万端で迎えられるよう走行をしました。これをいい機会と捉え、このレースに向けて行った数々の作業がいつか報われると信じています。後方グリッドからスタートしいいレースができたことも過去にはあるので、明日も同じくいい結果で終えられるよう最後まで走ります!」