ホンダのF1エンジンを搭載するレッドブルとトロロッソの両チームにとってF1フランスGPの初日は多くの有益なデータを得ることができたフリー走行となり、実りあるものとなった。アストンマーティン・レッドブル・レーシングの2台とレッドブル・トロロッソ・ホンダのダニール・クビアトは、新しくアップデートされたPU(パワーユニット)を使用しての走行となった。
新しいPUの仕様に問題はなく、このレースウイーク初日から力強さを見せた。FP1ではアストンマーティン・レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが4番手、ピエール・ガスリーが6番手、そして旧スペックのPUを使用していたレッドブル・トロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンが10番手と、ホンダのPUを搭載した4台中3台がトップ10に入るという好発進を見せた。ダニール・クビアトはFP1を14番手、そしてFP2は全体で一番の走行距離を走りきり15番手となった。アレクサンダー・アルボンはFP2で13番手となったが、11番手のアントニオ・ジョヴィナッツィとわずか0.05秒差と中団争いは接戦となりった。8番手のピエール・ガスリーと7番手のカルロス・サインツの差はさらに僅差の0.016秒差と大激戦。マックス・フェルスタッペンは6番手に入った。今日のFP1、FP2で得たデータを活かし、土曜日のFP3と予選でポール・リカール・サーキットでのPUの威力を最大限に発揮できるよう、チーム一丸となり取り組んでいく。田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)本日のフランスGP初日には、アストンマーティン・レッドブル・レーシングの2台と、レッドブル・トロロッソ・ホンダのクビアト選手のマシンにスペック3のPUを投入しました。アルボン選手に投入しなかった理由としては、トロロッソの2台が同時にペナルティーを受けることを避けるためです。今日は大きなトラブルもなく、スムーズな一日となり、新しく投入したスペック3のセッティングも順調に進めることができました。今晩、さらに細かい部分のデータを分析し、明日の予選とレースに備えます。マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)まだやるべきことは残っていますが、フェラーリと互角に戦えるパフォーマンスはあると思います。メルセデスは速すぎますが、明日に向けてなにが改善できるかデータを解析したいと思います。タイヤがどのように作用するか予測するのが難しく、ソフトタイヤがミディアムタイヤより断然速いかといえばそうでもなさそうなので、きっと予選はおもしろくなるでしょう。今朝はこのレースウイークに合わせていいセッティングも見つけられたので、一日を通してチームとして総合的に悪くない日となりました。ピエール・ガスリー (レッドブル・ホンダ)今日は実りある一日にすることができました。たくさんの新しいパーツを使用しテストしたので、これからチームと共になにが作用したか、なにがうまくいかなかったかを解析していく必要があります。新しいホンダのPUについては、まだはっきりとフィードバックできるほど時間をかけて走行できていないのですが、さらにポテンシャルを引き出せるよう今夜努めていきたいと思います。現状の感触はよく、信頼性も問題ないので、あとはパフォーマンス面でチームが求めていることを発揮できているかを調べる必要があります。コースのコンディションとターマックがタイヤとグリップの問題を難しくさせているのではないでしょうか。このレースウイークに予想していたコンディションとは少し違いましたが、これはどのチームにも言えることだと思います。最初FP1ではグリップ力が低かったのですが、午後には少し改善が見られたので、さらに状態が上がっていくことに期待したいです。ソフトタイヤにあまり期待ができなさそうなので、どの作戦がベストか、そして日曜日に向けてなにができるか見つけ出したいと思います。アレクサンダー・アルボン (トロロッソ・ホンダ)今日はすべてが順調にいったという日ではありませんでした。路面温度がとても高くタイヤをどううまく使えるのかを探るのに苦戦しましたが、FP1からFP2にかけて大きく改善することができました。今日得たデータをよく解析し、予選に向けてなにが改善できるか見つけたいと思います。いつものように中団争いは僅差なので、0.1秒でもタイムを縮める策を見つけてQ3進出を目指します。ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)有益な一日となり、総合的には悪くない初日だったのではないでしょうか。タイヤに関して理解をするのは簡単ではありませんでしたが、多くのことを学ぶことができました。FP2は特に問題なく走行することができ、マシンが今どのような状態であるかを知ることができました。僕にとっては決勝に向けた準備にフォーカスして行いたかったのですが、今日はショートランでのマシンの挙動を調べるための走行をメインに行いました。チームにとって必要なことはほぼカバーできたので、あとはどれだけ改善していけるかが重要だと思います。