ホンダは、最新の“スペック2”F1エンジンが、7戦のマイレージを走り切ることができると楽観的に捉えている。ホンダは、第4戦アゼルバイジャンGPで信頼性を重視してアップグレードした“スペック2”エンジンを投入。しかし、早期のエンジン交換により、シーズン後半にエンジンペナルティを受けることは確実となっている。
各ドライバーは、1シーズンあたり、エンジン、ターボチャージャー、MGU-Hを3基までしか使用するができず、それ以降はグリッド降格ペナルティを科せられる。ホンダは2015年にF1復帰して以来、繰り返しその制限を超えてきた。ホンダのF1テクニカルディレクターを務める田辺豊治は、F1アゼルバイジャンGP以降、エンジンの信頼性は“問題ない”と報告。スペック2エンジンが7戦を走り切れると信じており、レッドブルとトロロッソのドライバーは1回のグリッド降格ペナルティで乗り切れる可能性がある。スペック2エンジンは7戦を走り切れるかと質問された田辺豊治は「そう思います」と Autosport にコメント。「そう願っています。成り行きを見守っていくことになりまあ。常にどのように使っていくかに依存してきます。非常に優しく使えば、高いマイレージを達成できます。ハードにプッシュすれば、マイレージは短くなります。ですから、バランスを見てます。我々は5000km~6000kmのマイレージを達成しようとしています。単純なことではありませんし、非常に複雑です」メルセデスのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスは、最初の6戦を1基のエンジンだけでおよそ4500kmを走っており、まだアップグレードを投入していない。そして、ターゲット通り第7戦カナダGPで最初のアップグレードを予定しており、夏休み後に2回目のアップグレードを投入すると見られている。「メルセデス/フェラーリのスタイルが好ましいですけどね」と田辺豊治はアップグレード投入のタイミングについて冗談交じりに述べ、もう1回のエンジン交換なしに夏休みに入れる可能性については「残念ながら、それはノーですね」と語る。つまり、ホンダは、夏休みまでに新品のスペック2エンジンを供給するか、2回目のアップグレードを進める必要がある。田辺豊治は、次のエンジン交換がアップグレード=“スペック3”と同期することを期待しているが、「それはタイミングによります」とコメント。「事故やエンジンに故障が発生すれば、その時に交換する必要があります。我々は予定よりも早く導入したスペック2と同じように常にそれに備えています」と田辺豊治はコメント。「ですが、中国でトロロッソに事故が発生したときにはスペック2がありませんでした。新品のスペック1を適用したのはそれが理由です。スペック2がしかく、問題が発生して換する必要が出た場合、再びそのような交換になります」
全文を読む