ルイス・ハミルトンのフェラーリ契約には“秘密の条項”があり、それが7度のF1世界王者を2026年まで引き留める要因になる可能性があると、イタリア・メディアが報じている。ハミルトンはフェラーリ加入初年度の2025年シーズン、開幕から14戦を終えて一度も表彰台に立てず、不振が続く。一方、同じマシンを駆るチームメイトのシャルル・ルクレールはすでに5回の表彰台を獲得し、ドライバーズランキングでハミルトンに42ポイント差をつけている。
ハンガリーGP予選では12番手に沈み、ポールポジションを獲得したルクレールと対照的な結果に。「自分は役立たずだ」とまで語り、契約は2026年末まで残っているにもかかわらず「チームは自分を切るべきかもしれない」と発言。週末を通して極めて沈んだ様子を見せ、1年早い引退も噂される状況だった。しかし伊AutoRacer.itは、ハミルトンの契約には“技術面での保証”が盛り込まれており、2026年のフェラーリ製PU(パワーユニット)が彼を再びトップ争いへ押し上げられる性能を備えることが保証されていると伝えている。2026年はF1の大規模なレギュレーション変更が予定されており、勢力図が大きく入れ替わる可能性がある。フェラーリはこの変化を好機と見ており、ハミルトンの契約条項はその自信を裏付けるものだという。さらに同メディアは、ハミルトンの推定年俸8,000万ドルのうち、2,000万ドルが慈善事業やビジネス活動に充てられていると報道。契約を途中で破棄することは40歳のハミルトンにとって金銭的にも大きな負担になると指摘している。過去にも、ハミルトンは2013年にマクラーレンからメルセデスへ移籍した際、当時は奇妙な選択と見られたが、その後のレギュレーション変更を機に6度のタイトルを獲得する黄金期を築いた。今回も同様に、フェラーリが2026年の変革で勢力図を塗り替える可能性があるのか注目される。噂では、2026年の勢力逆転候補はメルセデスとも言われているが、今回の報道が事実であれば、フェラーリは2008年以来となるタイトル奪還を本気で狙っており、来季もハミルトンとルクレールのラインアップを維持する構えだ。