ルイス・ハミルトンの初チャンピオンの時が、いよいよ近づいてきた。ハミルトンがチャンピオンに輝けば、黒人初、F1史上最年少、そしてイギリス人チャンピオンとしては1992年のナイジェル・マンセル以来、16年ぶりのワールドチャンピオンとなる。ハミルトンの決勝グリッドは、4番グリッド。対するフェリペ・マッサは、ポールポジションからのスタートとなる。7ポイントリードしているハミルトンは、5位以上でフィニッシュすればチャンピオンが決定するため、決勝グリッドの順位のままでフィニッシュすればタイトル獲得となる。
ハミルトンの前のドライバーは、1.フェリペ・マッサ、2.ヤルノ・トゥルーリ、3.キミ・ライコネンの3名のみ。後ろの5番グリッドには、チームメイトのヘイキ・コバライネンが控える。燃料搭載量を考えても、前の3名は確実にハミルトンより軽いタンクで第1スティントを走るだろう。だから、ハミルトンはオープニングラップ、特に1コーナーで無理に上位3台にオーバーテイクを仕掛けなくても、4位をキープさえすればよい。そして、チームメイトのヘイキ・コバライネンが、フェルナンド・アロンソやセバスチャン・ベッテル、ニック・ハイドフェルドといった強豪を抑えることができれば、楽にチャンピオンを獲得へ向けて戦うことができるだろう。懸念事項としては、ハミルトンのエンジンが2戦目ということだ。日本GPでは、ヘイキ・コバライネンがエンジンブローでリタイアしている。ハミルトンにはジョーカーエンジンがあるが、今のところハミルトンがフレッシュエンジンを搭載するという情報は入っていない。また、決勝レースは雨が予報されている。降水確率は昨日の段階で70%だそうだ。雨になればレースは混乱するかもしれないが、ハミルトンが雨で素晴らしいドライビングをすることは、今年のモンツァで証明されている。ハミルトンは、チャンピオンに向けて、“無理”をしないことだ。昨年のブラジルGP、そして今年の日本GPのオープニングラップの無用なアタックを避け、カナダGPのピットレーンでの衝突のような焦りをみせなければ、チャンピオンになれるのだ。冷静さこそが今年のチャンピオンに求められていることであり、ハミルトンに求められていることだ。決勝レースは、現地時間15時(日本時間26時)にスタートする。(F1-Gate.com)ルイス・ハミルトンがチャンピオンになる条件・5位以上でフィニッシュ・6位フィニッシュでマッサが2位以下・7位フィニッシュでマッサが2位以下・8位フィニッシュでマッサが3位以下・ポイントなしでマッサが3位以下
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