F1チームの組織FOTAに、コスト削減プログラムであるRRA(リソース・リストリクション・アグリーメント)を巡って不協和音が表面化している。フェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリは、F1アブダビGPで予定されているFOTAの会議でRRAの問題が解決しなければ、FOTAは崩壊する可能性があると日曜日に警告。レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーも、FOTAは岐路に立たされているとし、アブダビでの会議が組織にとって重要になると考えている。
だが、2年間FOTAの会長を務めているマクラーレンのマーティン・ウィットマーシュは、FOTAがRRA論争で崩壊することを心配していないと述べた。「FOTAは、プライベートな会議を催す組織であり、会議で頻繁にその存続について話すことを望んではいない。それは間違った行為だ」とマーティン・ウィットマーシュはコメント。「我々はPRマシーンではない。我々は前進するためにそこにいる。これまでFOTAが成し遂げてきたことを誇りに思うべきだ。メンバーが望むことだけを成し遂げることができる組織であり、このスポーツに強く貢献している部分を担うためにやるべき作業はまだあると思っている。だが、どのように進めるかは様子をみてみるつもりだ」クリスチャン・ホーナーは、FOTAについて考えることにそれほど多くの時間を費やすべきではないとのスタンスを示しているが、マーティン・ウィットマーシュは「おそらく彼はそのようなことはしないだろう。私もあまり多くの時間を費やしたいとは思わない。我々全員が競争を望んでいると思う」「我々には運営しているビジネスがあるし、不安定なチームもいると思う。歴史気に勝利を収めてきたチームやビッグチームは、小規模チームについて気づかうことはない」「マクラーレンは700回目のグランプリを迎えており、我々がモーターレーシングに始めてから、107のグランプリチームが消えた。私がわずかな時間をFOTAに費やしている理由のひとつは、我々には(そのような状況を)最小限にする義務があるからだ。我々には、ここ数年間、もしくはスポーツの歴史におけるようにチームを吐き捨てる余裕はない」「我々には、そのようなチームを存続させる義務がある。FOTAがなければここにはいなかっただろうと公然と認めているチームもいる。それ以外に主張や指摘があるかに関わらず、本来それはポジティブなことだ」「望んだとおりに達成できているわけではないし、望んだほどマシンは速くないし、望んだほど裕福ではないが、それが人生だ。だが、私は達成したものに誇りを持っている。全チームが協力を望めば、もっと多くのことができるはずだ」「一般的に我々はそのような戦略的な問題の多くを進めるために満場一致が必要な協会だ。エゴ、個性、競争、パラノイアでいっぱいのスポーツだが、これまで成し遂げたことは素晴らしい」「我々は純粋に大規模チームにコストダウンをもたらした。多くのことを引致してきた。DRSやファン・フォーラムのようなものはFOTAから出てきたが、決して十分ではない。F1はファンのために十分ではないし、F1自体を十分にプロモートできていないが、FOTAは貢献してきた」「FOTAがあることを望んでいない人もいることはわかっているし、最終的に重要なのはチームだ。チームが解決に達すれば、しばらくの間それは必要ではなくなるし、素晴らしいだろう。我々は違ったことを行っていくことができる」