FIA(国際自動車連盟)は、2019年のF1世界選手権の開幕戦オーストラリアGPからファステストラップを記録したドライバーに1ポイントの“ファステストラップポイント”を付与することを正式決定した。すでに今月7日に開催されたFIA世界モータースポーツ評議会で“ファステストラップポイント”を付与する2019年のF1競技規約の変更は承認されていたが、その後11日に行われたF1ストラテジーグループとF1コミッションの電子投票で全会一致で可決した。
これにより、今週末のF1開幕戦オーストラリアGPからファステストラップポイントが導入されることが正式決定した。この新しい計画は、リバティメディアが実施したファンの調査と研究の結果であり、ショーを盛り上げるためのツールとして考えられている。ファステストラップポイントの対象となるのはトップ10でフィニッシュしたドライバーのみとなる。これはレース終盤に周回遅れとなったドライバーが新品タイヤでの“グローリーラン”を敢行するのを防ぐためのルールとなる。ファステストラップポイントの追加により、実質的に2019年シーズンのF1では昨年よりも21ポイント多くのポイントが付与される可能性がある。2018年にはメルセデスのバルテリ・ボッタスが最多となる7回のファステストラップを記録しており、チャンピオンシップに影響が出てくるかもしれない。F1では、世界選手権が発足した初年度となる1950年から1959年までファステストラップタイムを記録したドライバーにポイントが付与されていた。1958年には、フェラーリのマイク・ホーソーンがファステストラップポイントによる1ポイント差でスターリング・モス(ロブ・ウォーカー)を破ってワールドチャンピオンを獲得している。