マーティン・ブランドルは、2017年にF1にアクティブサスペンションを復活させようという戦略グループの計画により、F1が“スロットカー”のようになってしまうのではないかと警告した。1994年に禁止となったアクティブサスペンションだが、コストキャップを断念したF1の支出を減らすことを目的とした戦略グループのプランの大きな位置を占めている。
だが、元F1ドライバーのマーティン・ブランドルは、アクティブサスペンションの復帰によって、F1マシンがファンの興奮を低下させてしまうのではないかと懸念している。「アクティブサスペンションと(2017年での導入が検討されている)18インチによって、再びサスペンションが空力になっていく。サスペンションの動きの多くは(現在の)13インチホイールのタイヤのサイドウォールにあるからね」「18インチになった場合、サスペンションをかなり複雑にしなければならない」「それは空力学者にとって夢だ。私の懸念はクルマがスロットカーのような見栄えに戻ってしまうだろうということだ」1980年代後半と1990年代前半にウィリアムズの電子部門の責任者として開発の責任をになってきたメルセデスのテクニカルディレクターを務めるパディ・ロウは、アクティブサスペンションの復活は現在の技術よりもシンプルであり、高価でもないと述べた。「いくつかの点で現在我々が持っているものよりシンプルになると思う」「(現在の)ダンピングシステム、イナーシャ・システムの複雑さを見れば、高価にはならないのは確かだ」だが、マーティン・ブランドルは、システムに合わせてクルマを再設計する必要性により、コストは上昇するのではないかと考えている。「縁石コントロール、車高コントロール、バンプ、空力など、全てがベストの状態になる。クルマを完璧な角度で飛ばす」「どうやったら予算節約になるというんだ。また一からのスタートだというのに。それが与えてくれる巨大なアドバンテージを考えれば、マシンを完全に設計し直そうと私なら考えるだろう」「もちろん、パディはそのようなことに関して私より100万倍わかっているが、それは全く新しい開発と機会を広げることになる」「マシンは上面よりもアンダーフロアからより多くのダウンフォースを得るようになり、前のマシンについて走ることは楽になるかもしれない」「だが、とてつもなく高価という以外には何も見当たらないよ」 アクティブサスペンションを含めた技術は、FIA標準のコントロールされたものになるだろうが、パディ・ロウは、チームが独自のシステムを開発することを許可した方がいいと考えている。「スペックシステムは非常に間違った考えている」とパディ・ロウはコメント。「全てのポイントで技術を開発しそれを推進するものであるべきだ」関連:F1チーム、アクティスサスペンションの許可を検討
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