ルイス・ハミルトンの2027年以降の去就を巡る憶測が続くなか、フェラーリのチーム代表フレデリック・バスールが、現時点で最も明確な形で残留を示唆した。一方で、契約延長交渉については「まだその時期ではない」と強調し、現行契約を尊重する姿勢を示している。また、シャルル・ルクレールについても全面的な信頼を口にし、チームは両ドライバーを平等に支えていると説明した。
ハミルトンの2027年残留を明言ドイツの『Auto Motor und Sport』によると、ハミルトンのフェラーリとの契約には2027年まで継続できるオプションが含まれているとの見方が広がっている。その発動は成績、あるいは本人の意思が大きく影響すると報じられている。こうした状況のなか、イタリア紙『Corriere della Sera』から「ハミルトンは2027年もフェラーリに残るのか」と問われたバスール代表は、短く「はい」と答えた。その後、シルバーストンでも契約延長について質問を受けると、笑みを浮かべながら慎重な姿勢を崩さなかった。「契約延長について誰が話したんだい?」「彼とは契約延長について話し合うことになるし、ほかのドライバーとも同じだ。彼はまだ我々と契約中であり、契約延長を議論する時期ではない」ハミルトン「ここは自分の居場所」ハミルトンはシルバーストンでスプリント予選のポールポジションを獲得。フェラーリは今季中に2回目のADUOパワーユニットアップグレードを投入する計画を進めるなど、さらなる戦闘力向上を目指している。そんななか、ハミルトンは『Sky Italia』の取材で、フェラーリでの生活に完全に馴染んだと語った。「8回目のワールドチャンピオン? 現実的に考えているけれど、そのために努力している」「僕はこの仕事が大好きだし、それが前へ進み続ける力になっている。子どもの頃の自分との強いつながりも感じているし、ここは自分の居場所だと思っている」「まだ自分には与えられるものがあると思う。フェラーリへの移籍は文化もまったく違うから二重の衝撃だった。でも今は、このチームの一員でいられることを本当に光栄に思っている」ルクレールへの信頼も強調一方、最近のマシン開発がハミルトン寄りに進められているのではないかとの見方について、バスール代表は明確に否定した。「シャルルも毎日のようにチームへ多くの要求をしている」「我々がルイスを迎え入れた理由のひとつは、彼が持ち込む経験にある」また、「ハミルトン向けのマシンになっているのではないか」との指摘にも次のように反論した。「いや、我々は特定のドライバー専用のF1マシンを作っているわけではない」「ドライバーのフィードバックを反映することはある。彼らの意見は重要だが、その違いはごくわずかなものだ」さらに、開発への適応に苦戦していると認めているルクレールについても、心配はしていないと強調した。「決して速さの問題ではない」「彼はより多くの周回で、すべてをうまくまとめる必要がある。新しいマシンや最新アップデート、新しいブレーキに適応することも必要だ」「そして何より冷静でいることだ。私はまったく心配していない。ここには彼を支える1000人のスタッフがいる」今回の発言からは、バスール代表がハミルトンの長期的な残留に前向きな姿勢を示す一方で、ルクレールへの信頼も揺らいでいないことがうかがえる。フェラーリは両ドライバーの強みを生かしながら、タイトル獲得に向けた体制づくりを進めている。