FIA(国際自動車連盟)は、シルバーストンでのタイヤ問題を受け、2021年F1マシンのダウンフォースレベルをさらに引き下げることを計画している。新しいレギュレーションが2022年まで延期されたことで、来年ピレリは同じ構造のタイヤを3シーズン連続で供給することになる。
ピレリは2020年のF1世界選手権で異なるタイヤ仕様を導入することを計画していたが、昨年F1チームは2019年のバージョンを維持することを支持して、新構造のタイヤの導入を拒否した。しかし、安定したレギュレーションによってF1マシンのパフォーマンスが向上するにつれて、タイヤには追加の圧力がかかるようになっている。F1イギリスGPのレース終盤にはルイス・ハミルトン、バルテリ・ボッタス、カルロス・サインツの左フロントタイヤが相次いで故障した。FIAは、安全上の理由から2021年にフロアの変更を含めたダウンフォースレベルの削減をすでに計画しrているが、シルバーストンでの問題を受け、さらなる変更を計画している。安全上の理由から、FIAは2021年にダウンフォースレベルを削減する計画をすでに立てていましたが、シルバーストーンでの最近の問題により、さらなる変更が求められています。また、安全上の理由から変更が行われるため、F1チームの満場一致のサポートは必要とならない2.2条では「安全上の理由からFIAによって行われる変更は、通知または遅延なしに有効になる場合がある」と記されている。これらの変更の唯一の欠点は、新型コロナウイルス後のチームの財政を保護するためにレギュレーションを安定させる計画であるにも関わらず、F1チームが2021年の設計をさらに調整する必要があることだ。FIAのモータースポーツ事務局長のピーター・バイエルがF1チームに送付した手紙では以下のように記されている。「最近の出来事により、以前に合意された空力変化では不十分であることが強調されたため、2021年の技術規制の第2.2条で許可されているように、さらなるダウンフォース低減対策を導入する予定だ」「これらの規制変更はチームと話し合い、世界モータースポーツ評議会の承認が必要になる(安全上の理由)」ピーター・バイエルの書簡では、ダウンフォースだけがリストの主題ではなかった。メルセデスが開拓したF1エンジンの“予選モード”の使用を禁止する意向も記されている。予選モードは、8月28日から30日までのF1ベルギーGPで禁止が発効する可能性があるとも報じられている。