2023年F1第14戦オランダGPの予選で11位以降だったドライバーのコメント。スタート直後と終盤に雨に見舞われたオランダGP。カオスと化したレースは、数分先の天候を予測し、濡れた路面でどのタイヤでどれくらいの長さを走るかでチーム力の問われる戦いとなった。今大会では3台のマシンがリタイアを喫している。
11位:ランス・ストロール(アストンマーティン)「今日は期待していたようなレースではなかった。気象条件の変化により、適切な戦略を立てることが非常に困難だったし、最初の数周でタイヤを適切に選択できなかった。最初の土砂降りはスリックタイヤで乗り切ろうと思っていたけど、予想よりも雨が強く、インターミディエイトコンパウンドに切り替えるのが少し遅すぎた。走行順が安定した後、渋滞にはまり、なかなか前に進めなかった。クルマのパフォーマンスは良かったし、もっと可能性はあったと思うので残念だけど、レースということもある。今日の失敗から学び、モンツァで再びハードにプッシュしていく」12位:ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)「とてもダイナミックなレースで、最後の5周はまさにサバイバルモードだった。バルテリ(ボッタス)と僕の2人だけが、雨が降り始めたときにスリックタイヤで走り続けることを決めたと思うけど、後から考えると正しい決断ではなかった。あの数周でレースタイムをかなり失ってしまったし、チャンスを逃してしまった。その後は自分のレースをしたけど、自分の位置を把握するのは難しかった。ペースは、僕が見た限りでは、ミッドフィールドではまずまずだったけど、上位で何かをするには明らかに不十分だった。新しいフロントウイングで多くのデータを収集できたので、これからもっと研究して理解する必要があるし、最適化できることを願っている」13位:リアム・ローソン(アルファタウリ)「今日は72周を走りきることが目標だった。グリッドに着いた途端雨が降り始め、嫌な予感がした。その後ピットストップをせざる得なくなったけど、残念ながらペナルティーを受け大幅にタイムロスをしてしまった。後半にインターミディエイトタイヤに変えてからクリーンエアーで走れたときは、ペースはそこまで悪くなかったと思う。課題はあるけど、このレースでさまざまなコンディションやシナリオを経験して走りきることができ、次につなげることができたので満足している」14位:ケビン・マグヌッセン(ハース)「レース序盤はコンディションにうまく対応できたと思う。7番手まで上がったと思うけど、その後はドライになり、セーフティカーも出て、正しい判断で得たアドバンテージをすべて失ってしまった。7位からポイント圏外に落ちてしまったのは残念だ。トップ10に入るために一生懸命努力したのにペースが上がらないと余計にフラストレーションがたまる。これからも努力は続けるし、今日はベストを尽くして、チャンスがあればそれを狙っていく姿勢を見せたけど、僕たちにはもっとペースが必要だ」15位:バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)「何よりもまず、クラッシュした周が無事で本当に良かった。カオスと化したレースはすべてチャンスだけど、今日はそれを生かすことができなかった。スタートはとてもうまくいってポジションを上げることができたし、雨が降ってきたときもコースに留まることができたけど、このような困難な状況では簡単ではなかった。路面のグリップはとても悪く、視界も限られていた。このようなテクニカルなトラックでは、ドライビングはさらに難しくなる。結局、ポイント圏内に入るだけのペースがなかった。何が起こったのかを理解し、それを改善する必要がある。全員がそのために一生懸命取り組んでいることはわかっている。次のモンツァは僕たちにとって重要なレースで、まったく違うトラックで行われる。今回よりもも良い成績を収めることができるはずだ。スタンドにはファクトリー関係者も大勢来るだろうし、応援を楽しみにしている」16位:角田裕毅(アルファタウリ)「レース序盤は速さもあり、何台かのマシンをかわしながらエキサイティングな展開をみせることができてよかったと思います。スタート前、ユーズドのソフトタイヤで走り続けるという戦略をチームと立て、最後までやりきれると思っていました。グリップは悪くなかったのですが、ニュータイヤは思ったよりもアドバンテージがあったので、結果的に戦略はうまくいきませんでした。雨が降り始めたとき僕はピットインした方がいいと思い、チームがその意見を尊重してくれたことに感謝しています。終盤のインターミディエイトタイヤでは十分なグリップがなく、タイヤの温度をキープするのに苦戦しました。少し珍しい症状だったので、原因を調べなければなりません。予選では本来の速さを見せることができずに残念でしたが、今日の決勝はもう少しパフォーマンスを発揮することができたのでよかったです」17位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)「今日は厳しいレースだった。表彰台を争えると期待してレースに臨んだが、結果は17位だった。雨は数分しか降らないと予想していたが、結局は10分近く降っていた。インターの準備はできていたけど、短時間で済むならもう1~2周は我慢できると思った。でも、実際はそうではなかった。僕たちは速いマシンで悪い日になるより、その逆の方がいいけど、今日はチャンスを逃してしまった。今日はあんなに速いクルマがあったのに、天候に対する判断が不利になってしまった。でも、僕らが見せた基本的なペースからは、まだポジティブな要素もある。このサーキットが僕たちにとって強いことは分かっていた。モンツァに目を向けると、サーキットは全く違うビーストだ。頭を整理して、新しいアイデアと今週末の教訓を生かして、何ができるか考えてみるよ」DNF:周冠宇(アルファロメオ)「バリアの中でレースを終えるのは決していいことではない。怪我をしていないことが一番重要だけど、それまではいいレースができていただけに残念だ。土砂降りは突然だったし、僕にとっては厄介な瞬間だった。ターン1でいち早くコースインし、コンディションを考えてプッシュはしなかったけど、ブレーキを踏んだとたんにアクアプレーニングを起こしてしまった。 僕にできることは何もなかった。スピードを掻き出すことができなかったし、そのままバリアに突っ込んでしまった。それまでは忙しいレースだったし、いいポジションで...
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