シャルル・ルクレール(フェラーリ)は2026年F1日本GP予選で4番手を記録したが、その結果以上に内容への不満を隠さなかった。Q3のアタック自体には満足しているとしながらも、ストレートでのロスが決定的だったと振り返っている。オーストラリア、中国に続いて繰り返される課題はエネルギーマネジメントであり、特に予選の最終局面で差が広がる状況が続いている。極めて繊細な制御が求められる現行パワーユニットでは、小さな操作の違いが大きなタイム差につながる構造となっている。
エネルギーマネジメントが生む“見えないロス”コーナーを速く抜けることで回生やデプロイのタイミングが変化し、ストレートでのエネルギー切れを引き起こす――こうした現象がルクレールのラップにも影響していた。350kWの電動パワーと限られたバッテリー容量の組み合わせは、わずかなズレでも一気にパフォーマンスを損なう。特にスプーン立ち上がりでは、前回のラップより約6km/h速い状態でアクセルに戻したものの、オーバーステアによってわずかにリフト。その結果、加速の立ち上がりを失い、最終的には最大8km/hもの差に転じた。パワーユニットはストレート前半で一時的に優位を示したものの、エネルギーが尽きると差は再び拡大。130R以降では内燃エンジン主体となり、最終的には再び均衡するという、典型的な“電力切れ”の挙動が見られた。ルクレール「ドライバーにはどうにもできない」「大丈夫だ、あのオーバーステアについてはそれほど心配していない。多くの人はそこでタイムを失ったと思っているだろうけど、実際にはコーナースピードを上げたことでかなり稼いでいた。むしろポジティブに近かった。あの後のラップで何かを犠牲にしたとは思っていないし、最大限プッシュした。全体としては良いラップだった」「ただ、パワーユニットはエネルギー管理の観点で非常に敏感だし、小さな違いが大きな差になる。僕たちはQ3でシステム最適化の面で少し苦しんだ。その結果、特に第2、第3セクターのストレートでタイムを失っている。本当にフラストレーションが溜まる。ドライバーとしてできることは限られているからだ」「完璧ではなかったが、ラップにはとても満足している。ただ自分自身と比べてもストレートで大きくタイムを失った。それが本当にフラストレーションだ。分かっていても実際に起きるとステアリングを叩きたくなる。ストレートでは100%の状態になると、できることはほとんどない」「何が起きたのかは分からないが、Q3では14コーナーから16コーナーにかけてかなり失った。それでもそれ以外は良いラップだった。8コーナーでの場面はあったが、8/9のシークエンスは良かった。全力を尽くしたし、うまくいった部分も多いが、4番手という結果には少し失望している」決勝はスタート勝負 マクラーレンとメルセデスに挑む決勝に向けてルクレールは、マクラーレンに対してはプレッシャーをかけられると見ている。一方でメルセデスに対しては依然としてレースペース面での優位を認めており、特にクリーンエアに入った際の差は大きいと分析する。鈴鹿はオーバーテイクが難しいサーキットであることから、スタートでのポジションアップが鍵となる。フェラーリは条件が揃えば互角に戦えるものの、タイヤマネジメントや展開次第では差を広げられる展開も想定されている。「良いスタートが決まればプレッシャーをかけられるかもしれない。ただ、その後はいずれ抜かれてしまうと思う。彼らはレースペースで大きなアドバンテージを持っている」「もし最後のラップまで戦い続けることができれば勝つチャンスもあるだろう。でも彼らがクリーンエアを得た瞬間、僕たちが再び追いつくのは不可能になる」