フェラーリF1のシャルル・ルクレールは、長年の恋人アレクサンドラ・サン・ムルーとの婚約を発表した「特別な週」を振り返りつつ、仲良しのピエール・ガスリー(アルピーヌ)を“次の番”としてからかうなど、笑顔の多い木曜会見となった。ルクレールはサンパウロGP開幕前日の木曜日に行われたFIA記者会見で、「次に婚約すべきドライバーは誰?」という質問を受けると、笑いながら即答した。
「簡単だよ!(笑) ピエールかな。彼にちょっとプレッシャーをかけないとね。僕らは一緒に育ってきたんだ。次は君の番だよ」と冗談交じりに語った。幼少期からカート時代を共に過ごした2人らしい掛け合いに、隣にいたガスリーも笑顔を見せたが、ルクレールの“挑発”に応じる様子はなかった。「感情に満ちた特別な週」ルクレールは今週初め、自身のSNSで婚約を発表。アレクサンドラと愛犬レオとの写真を投稿し、多くの祝福を受けた。「本当にとても幸せだよ。感情に満ちた特別な週だった。誰にとっても大切な一歩だし、アレックスと僕は心から幸せなんだ」と語った。また、彼は婚約者の支えについても言及した。「もちろん、彼女は僕にとって家族と同じくらい大切な存在だよ。僕らドライバーのキャリアは彼女たちの支えによって成り立っている。良い時も悪い時も共に歩んでくれる。アレックスは出会った日からずっとそうしてくれている。本当に人生だけでなくキャリアにも欠かせない存在なんだ」と語った。「冷静に、現実的に」F1サンパウロGPを迎えるルクレールは、前戦メキシコGPで2位、前々戦オースティンGPでも表彰台を獲得しており、勢いに乗る。それでも彼は浮かれることなく、現実的な姿勢を貫いている。「ここにはニュートラルな気持ちで来た」とルクレールは語る。「メキシコやオースティンの結果に浮かれることなく、これまで通り冷静に週末を進めることが大事なんだ。あの2戦は完璧な週末運びで良い結果を出せたけど、それを再現するのは本当に難しい」「特にブラジルのように天候が読めない場所ではなおさらだ。僕たちはこれまで通り、自分たちのやるべきことに集中する。マクラーレンやレッドブルほどのペースはないし、メルセデスも週末によって強弱がある。でもそれは僕たちのコントロール外だ。僕たちはベストを尽くすだけだよ」分析:婚約でリフレッシュ、安定感に期待シャルル・ルクレールは、今季ここ数戦でようやく安定した週末運びを取り戻しており、婚約という私生活での節目が精神面の落ち着きに繋がっている印象だ。ブラジルは予測不能な天候と戦略勝負が鍵を握るが、ルクレールは「完璧な実行」を重視する姿勢を強調しており、勢いだけでなく冷静な判断が求められる。今季終盤、フェラーリにとってはマクラーレンやメルセデスに対して一貫した戦略遂行力を見せられるかが焦点。チームの成熟度を測る一戦となりそうだ。