シャルル・ルクレールは、フェラーリが2025年F1第13戦ベルギーGPに投入した改良型リヤサスペンションについて、一定の手応えを得つつも、その効果に対する過剰な期待にはくぎを刺した。予選では、レッドブルのマックス・フェルスタッペンをわずか0.003秒差で上回って3番手を獲得。ただし、ポールポジションを獲得したマクラーレンのランド・ノリスには0.4秒以上離された。
「予選前の予想では4番手くらいだと思ってたし、前とのギャップはかなり大きいと覚悟してた。でも結果的にギャップは少し小さくなったから、それはポジティブなことだと思う」とルクレールは語った。「今週末持ち込んだアップグレードは初日から機能していて、昨日から今日にかけて微調整を施した。いい方向に進んでいるし、その点では満足している」「今日のアタックラップも本当に良かったと思う。持っているポテンシャルはほぼ出し切った。そういう意味でも満足だ。ただ、それでも3番手。明日どうなるか様子を見よう」アップグレードは「大袈裟に騒がれる」今週末の始まる前にもアップグレードの影響について控えめなコメントをしていたルクレールは、今回も過度な期待に冷静な姿勢を見せた。「うちのチームでは特にそうなんだけど、何か新しいものを入れると大袈裟に騒がれすぎるんだ」とルクレールは語った。「確かにアップグレードではあるし、正しい方向へのステップだけど、ラップ全体で見れば本当に微々たる違いの話。少しフィーリングが変わった程度。でもチーム全体の努力の賜物であることは間違いない」「残念ながらマクラーレンも今週末いくつか新しい要素を持ち込んでいて、小さいながらも前進しているように見える。だから差を詰めるのは本当に難しい。ただ、我々はチームとして良い仕事をしているし、これからも努力を続ける必要がある」マクラーレンと互角に戦えるかという問いにはこう答えた。「マクラーレンに対しては、予選では平均して0.3〜0.4秒くらい後れを取っていると思う。今回のアップグレードで少し前進はしたけど、それだけでそのギャップを埋めるのは無理だと思う。でも、使い込んでいけばもっと引き出せる可能性もあるし、多少は近づけるはず」「ただ、これだけでマクラーレンと今後ずっと互角に戦えるとは思ってない」フィーリング向上で安定性もアップそれでも改良型リヤサスペンションがもたらす走行感覚には手応えを感じているという。「フィーリングは少し良くなっているし、それが今週末の安定感にもつながっていると思う」とルクレール。「予選でのラップタイムも、昨日のスプリント予選と今日の本予選でスムーズに出せた。それは僕の強みのひとつだったけど、今季はなかなか噛み合っていなかった。でも今週末はまとまってきた」「ただ、今回は全体的に路面グリップがかなり高かった。これは僕らだけでなく全チームそう。だから、もっとトリッキーなサーキットでも同じようなパフォーマンスが出せるか、継続して示していく必要がある」なお、チームメイトのルイス・ハミルトンはQ1でトラックリミット違反によりベストタイムが抹消され、予選16番手に沈む厳しい展開となった。