ブリヂストンが、2009年F1オーストラリアGPの予選、そして午前中のフリー走行を振り返った。ブリヂストンのスーパーソフト・タイヤを装着したジェンソン・バトンが、同スペックのグリップ性能をいかんなく使いこなし、オーストラリアGPのポールポジションを獲得、ブラウンGPチームがグランプリ初の予選で見事なデビューを飾った。炎天下のアルバートパークでバトンは1分26秒202を記録し、チームメイトのルーベンス・バリチェロに約0.3秒の差でポールポジションを獲得した。今日は路面にゴムが乗り、金曜日と比較するとコンディションが...
浜島裕英 ブリヂストン MS・MCタイヤ開発本部長今日の走行のポイントを教えて下さい。「今日は、グランプリ初出場のブラウンGPのジェンソン・バトンがポールポジションを達成しF1にとって大変意義深い日となりました。おめでとうございます。この2日間は、アルバートパークの変化するコース路面で新車と我々ブリヂストンの新しいタイヤを学ぶという、チームとドライバーにとってはとても難しい毎日だったと思います。同じクルマでも数多くの異なるタイヤ摩耗の特徴が見られました。各チームが様々なセットアップを試していたことが分かります。今日はスーパーソフトの性能の持ちが向上していました。ただ、今日は主に軽い燃料搭載量で走行だった為、パフォーマンスの向上は予想されていました。ミディアムはレース用タイヤとしての力強いパフォーマンスを発揮していました」新しいタイヤアロケーションによる戦略の難しさは?「タイヤ戦略は非常に難しくなると思いますが、これは考えていた通りの方向性です。スーパーソフトでは柔らかすぎ、ミディアムでは硬すぎるとドライバーたちは言っていますが、これは意図的なことです。オーバーテイクのチャンスを増やしたいというFIAの意図もあり、敢えて性能的に最適なタイヤを持ち込んでいないのです。これは、チームやドライバーにタイヤの使い方を考えてもらうためです。ミディアムまたはスーパータイヤをレースでいつ用いるかだけでなく、どちらのタイヤでも使えるようにクルマのセットアップを考えなければなりません。エンジニアやドライバーにとっては大変な作業になると思いますが、観客やTVでレースを観戦している皆さんにとってはレースがよりおもしろくなるでしょう」