マクラーレンのチャンピオンシップリーダー、ランド・ノリスが今季初のスプリントレース・ポールポジションを獲得した。FP1でも最速タイムを記録したノリスは、今季5戦目となるスプリントレースにおいて、5戦連続で異なるポールシッターが誕生する結果となった。インテルラゴスは2021年にスプリント方式が導入されて以来、毎年スプリントの舞台となっている常連サーキットである。
メルセデスのキミ・アントネッリが明日のスプリントレースで2番グリッドに並び、ノリスのチームメイトでタイトルを争うオスカー・ピアストリをその間に挟むことになった。チャンピオン争いに加わるレッドブルのマックス・フェルスタッペンは最終ラップの中盤セクターでタイムを失い、6番手に終わった。規定により、全ドライバーはSQ1とSQ2でミディアムタイヤを使用し、SQ3でソフトタイヤに切り替えた。これは、レッドブル勢を除くすべてのドライバーにとって週末初のソフト使用となった。スプリント予選は気温38度という高温環境下で行われた。しかし、明日は状況が大きく変わる見込みだ。午前中に雨が予報されており、現地時間11時にスタートするスプリントレースはウェットコンディションになる可能性が高い。その後、15時からグランプリ予選が予定されている。各チームはウェット路面での新たな挑戦を強いられる。未知の要素のひとつは、新舗装が施されたピット前の長い加速区間(フニャオ=ターン12出口からターン1まで)におけるウェットグリップだ。また、セナS(ターン3)出口からデシーダ・ド・ラーゴまでのバックストレートにも新たなアスファルトが敷かれている。本日のトラック上の動きマクラーレンのランド・ノリスは、セッション終盤にチームメイトのオスカー・ピアストリを0.023秒差で抑え、FP1最速タイムをマークした。両者ともミディアムタイヤを使用しており、これはほとんどのチームにとっても標準的な選択だった。ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグが意外にも3番手につけ、地元出身のチームメイト、ガブリエル・ボルトレトも5番手と好調な走りを見せた。一方で、レッドブルとフェラーリは異なる戦略を採用。レッドブルは唯一ソフトタイヤを試したチームだったが、マックス・フェルスタッペンはこのコンパウンドでのフライングラップを中断した。フェラーリ勢は1時間のセッションを通じてハードタイヤ1セットのみを使用した。路面温度は最高で41度に達した。スプリントポールを獲得したノリスは、ピレリ・モータースポーツ・ディレクターのマリオ・イゾラからピレリ・スプリントポール賞を受け取った。シモーネ・ベッラ(ピレリ チーフエンジニア)「今日の短い予選セッションでのラップタイムを踏まえると、明日のスプリントレースではコンパウンド選択において2通りの戦略が考えられる。ミディアムとソフトの性能差はほとんどなく、どちらも有効な選択肢だといえる。この差が小さい理由のひとつは、サーキットのコンパクトなレイアウトに加え、チームがソフトタイヤを試す機会が非常に限られていたことだ。C4でスタートするドライバーは序盤にグリップ面で優位に立つだろうが、レース終盤のデグラデーション(摩耗)管理が課題になる。ハードタイヤに関しては、FP1での結果はチームごとのセッティングによって大きく異なった。うまく性能を引き出したドライバーもいれば、十分なグリップを得られず苦戦した者もいた。今年選定された3種類のコンパウンドはいずれも2024年より硬いものだが、それでもFP1でのラップタイムは最大で0.7秒速くなっていた。これは、昨年より路面温度が低かったことが影響している。サポートレースの走行により路面の改善(トラックエボリューション)は進んでいるが、明朝の雨予報によってその効果が打ち消される可能性もある。また、強い風が予想されており、気温の低下が進めば、週末を通じてチームがより柔らかいコンパウンドを選ぶ可能性もある。」
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