BMWザウバーF1チームの売却として発表されたカドバック・インベストメンツ(Qadbak Investment)だが、スイスの投資会社であるということ以外の情報はほとんど明らかになっていない。わかっているのは、カドバックは今年イングランドのサッカーチームであるノッツ・カウンティを買収するなど、スポーツへの支援を積極的に行っているということくらいだ。
さらに今回のカドバックによるBMWザウバーF1チーム買収に胡散臭さを漂わせているのが、ドバイを拠点に活動するラッセル・キングという投資家との関係だ。ラッセル・キングは、2005年にジェンソン・バトンがウィリアムズとBARホンダと二重契約マネジメント契約を起こしたときのマネジメントに関与していた人物(この騒動で佐藤琢磨はホンダのシートを失った)。また、2004年にジョーダン買収に名乗りをあげたグランプリ・インベストメンツにも関わるなど、いわくつきの人物だ。上記にあげたノッツ・カウンティの買収にもラッセル・キングが関わっていたとされている。ザウバー/カドバックに関しては、フェラーリとのカスタマー契約を2012年まで確保したとされ、またジェフ・ウィリスがテクニカル・ディレクターに就任するとも噂がある。ザウバーチームが2010年のグリッドに並ぶには、参戦チームを14チームに拡大する必要があるが、ウィリアムズとカンポスがそれに反対しており、将来は未確定となっている。