アストンマーティンF1がハンガリーGPで投入する大規模アップデート「AMR26B」について、元チーム代表のオトマー・サフナウアーが「理論上は2.3秒の向上」とする内部情報を明かした。ただしサフナウアーは、シミュレーションと実走データの相関が完全でなければ実際の改善幅は約1.5秒程度にとどまる可能性もあると指摘。
さらに、大量の新パーツを一度に投入することには大きなリスクが伴うとの見解も示している。サフナウアー「70ポイントのダウンフォースで2.3秒」2023年夏にアルピーヌF1のチーム代表を退任したオトマー・サフナウアーは、その後もF1界とのつながりを維持している。フォース・インディア時代からレーシングポイント、そしてアストンマーティンまで約12年間にわたってチームを率いた経験を持つサフナウアーは、現在もシルバーストンの関係者と連絡を取り合っており、ポッドキャスト『High Performance Racing』でAMR26Bについて次のように語った。「アストンマーティンは70ポイントのダウンフォースを得たと聞いている。それは2.3秒に相当する」もっとも、その数値がそのままサーキットで再現されるとは限らないとも付け加えた。「シミュレーションツールと実際のサーキットとの相関が十分でなければ、その2.3秒は1.5秒程度になる可能性もある」ダウンフォースの増加を単純にラップタイムへ換算することはできず、サーキットの特性やタイヤ、車両バランスなど様々な要素が影響する。それでもアストンマーティン内部では約2秒の性能向上を目標としているとされており、サフナウアーの証言はチームが期待する改善幅と概ね一致している。大量アップデートの一括投入は「大きなリスク」AMR26Bは、通常であればプレシーズンテストで行うような開発・検証を経ず、ハンガリーGPで実戦投入される。そのため、理論上の性能をすぐに引き出せる保証はなく、レースウイークを通じてセットアップやマシンへの理解を深めながら性能を最適化していく必要がある。サフナウアーは、その点についても懸念を示した。「これだけ多くの新しいパーツを一度に投入することは非常に大きなリスクになる」自身であればシーズンを通じて段階的にアップデートを投入する方法を選んだだろうとの考えを示し、一度に仕様を変更する難しさを指摘した。本当の評価は改良版ホンダPU投入後かアストンマーティンは今週末のハンガリーGPでAMR26Bをデビューさせ、その後のオランダGPではホンダが改良版パワーユニットを投入する予定となっている。ハンガリーGPでは新シャシーの効果が注目されるが、マシン本来のポテンシャルを判断するには、チームがセットアップを煮詰め、さらに改良版ホンダPUが組み合わされる夏休み明け以降まで待つ必要がありそうだ。