アービッド・リンドブラッド(18歳)は、2026年にレーシングブルズからF1デビューする可能性を視野に入れている。チームメイトは角田裕毅、もしくはリアム・ローソンになる見通しだ。アイザック・ハジャーがレッドブル本隊への昇格を果たすと見られており、リンドブラッドが昇格すれば、2025年にマックス・フェルスタッペンのチームメイトだった2人の“再共演”を阻む形となる。
若手ながら、リンドブラッドはチームの将来像の中心的存在として高く評価されている。一方、角田裕毅とローソンは「過去の世代」として位置づけられつつある。リンドブラッドのマネージャー「ローソンや角田裕毅と違い、精神的な強さがある」『The Race』誌によると、リンドブラッドのマネージャーであるオリバー・ローランド(元ウィリアムズF1開発ドライバー、2025年のフォーミュラE王者)は、これまでに何度も彼と対話を重ねてきたという。ローランドは、「リンドブラッドにはローソンや角田裕毅と同じ問題を避けるだけの“精神的なキャパシティ”と成熟度がある」と語った。2人はいずれもレーシングブルズで印象的な走りを見せたが、レッドブル本隊昇格後のチャンスを活かしきれずに苦戦した。特にローソンは、わずか11戦の経験で昇格を果たしたことが影響したとされる。現在F2でランキング7位のリンドブラッドは、2026年に唯一のルーキーとしてF1グリッドに加わる可能性がある。ローランドは「彼のシーズンには浮き沈みがあるが、F2の結果は必ずしもF1の指標にはならない」と指摘。ハースF1チームで成功を収めたオリバー・ベアマンの例を挙げ、長期的な視点での成長に自信を示した。メキシコで角田裕毅を上回るパフォーマンスリンドブラッドはメキシコGPのフリー走行1回目で角田裕毅を上回るタイムを記録し、レッドブルの期待を上回る走りを披露した。ローラン・メキース代表は「異なるプログラムを走っていた」と強調したが、リンドブラッドが昇格に近づいた印象を与えたのは事実だ。また、F1実況者のデイビッド・クロフトは「リンドブラッドの2026年のチームメイトにはローソンが残留するだろう」と予想している。歴史的に見てもレーシングブルズのドライバーは1年契約が基本であり、2人が短期契約で2026年を戦う可能性が高い。リンドブラッドが示す“次世代ドライバー像”ローランドが指摘する「精神的成熟度」は、リンドブラッドの最大の武器といえる。ローソンと角田裕毅が直面した「プレッシャー下での適応」という課題を克服できるかどうかが、昇格後の成否を左右するだろう。また、メキース代表の下での開発ドライバー経験は、2026年以降のレーシングブルズ再編成においても重要な役割を果たす可能性がある。
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