スクーデリア・アルファタウリのテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンが、2023年F1第9戦カナダGPの決勝レースを振り返った。角田裕毅は14位、ニック・デ・フリースは18位でフィニッシュ。角田は1周目にピットインして事実上の1ストップを狙ったが、前のマシンにスタックし、12周目にセーフティカーが入ったことで目論見が外れたこともあり、最終的に2ストップにスイッチした。
ただ、それが正しい決断だったか確認する必要があるとエギントンは語った。「昨日の予選順位が、今日のレースを必要以上に難しくしてしまった。これに裕毅の3位ペナルティが重なったことで、何か違うことを試さざるを得なくなったが、残念ながらうまくいかなかった」とエギントンは説明。「フリーエアを利用してレースタイムを取り戻すために、裕毅はかなり早い段階でストップした。しかし、古いタイヤを履いていたマグヌッセンの後ろで少し時間をロスしてしまったため、2ストップに変更することにした。スローストップによって予想以上にトラックポジションを落としてしまい、結局、アルボンが率いる集団に戻ることはできなかった」「ニックのレースは主にトラフィックの中で行われ、残念ながら最初のストップはセーフティーカーが入る前のラップに行われたため、アンダーカットを利用することができなかった。その後、マグヌッセンとの接触でさらにタイムをロスし、青旗が乱れ飛んだ。「裕毅のレースを振り返って、1ストップ作戦を貫いていればもっといい結果になった可能性があるのかどうかを検証する必要がある。ペース的には、予選をもっと上位で通過し、よりオーソドックスな作戦をとっていれば、ポイントを獲得できたと思う」「ポイントを獲得することができ、ポイントを落としている現状から挽回し、コンストラクターズ選手権で最も近いライバルに離されている現状から回復するために、予選が週末の重要なポイントであり、今後はもっとうまくやる必要がある」