アルファロメオF1は、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)の計算能力を導入し、マシンのエアロダイナミクスの設計と開発を支援する。アルファロメオF1チームとHPEは、数値流体力学(CFD)用のスーパーコンピューターを共同開発し、機密データを保護しながら、チームが採用していた従来のシステムよりも計算性能を大幅に向上させた。
スイスのヒンウィルにあるザウバー・モータースポーツAGの風洞棟に物理的に設置されたHPEは、HPE GreenLakeを通じてスーパーコンピューティングのパフォーマンスをサービスとして提供し、ザウバーの設計者やエンジニアが国際自動車連盟(FIA)の規則に従ってキャパシティを迅速に調整できるようにする。ヒンヴィルにあるザウバーの保護された環境ですべてのデータを保存・処理することで、チームは知的財産を保護し、レイテンシー(遅延)を最小限に抑えることができる。この新しい高性能クラスタは、ワークロードに最適化されたHPE ProLiant Gen11サーバーをベースにしており、AMD EPYCプロセッサーと、オープンソースの並列ファイルシステムLustreを備えた高性能ストレージCray ClusterStor E1000を搭載している。チーム代表のアレッサンドロ・アルンニ・ブラビは「数値流体力学のパフォーマンスは、F1での成功に不可欠だが、スケーラビリティとデータ保護に関しても高い要求がある」とコメント。「HPE GreenLakeは、クラウドの柔軟性とオンプレミス環境の制御性を兼ね備えているため、これらの要件に完全にマッチしている。さらに、HPE GreenLakeは、最先端のスーパーコンピューティング・テクノロジーを従量課金モデルで利用できるため、設備投資の削減にも役立っている。我々のスポーツでは、すべてのマージン改善が重要だ」HPEのHPC、AI、ラボ担当シニア・バイスプレジデント兼チーフ・プロダクト・オフィサーであるトリッシュ・ダムクローガーは「F1レースは、データ主導型であり、非常に競争が激しく、規制の厳しい事業だ」とコメント。「このような環境で成功するには、大きな課題に対処するためのハイパフォーマンス・コンピューティングならではの専用コンピューティングリソースが必要だ。我々は、ザウバー・モータースポーツAGがデータ主権と俊敏性を維持しながら競争優位性を獲得できるよう支援できることを楽しみにしている」
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