パストール・マルドナドは、ルノーのF1シート喪失は「寝耳に水」の出来事だったと語った。ルノーは3日(水)に2016年のF1体制を発表したが、その直前にシートを失うこととなったパストール・マルドナドは、スポンサーであるPDVSAのトラブルが原因だったことを認めた。「数時間のうちに状況が劇的に変化してしまい、僕はスポンサーを失ってしまった。すべてはそれが原因だ」 とパストール・マルドナドは Autosprint にコメント。
「怒りなどは感じていない。決して幸せではないけどね。まさに寝耳に水だった」PDVSAは、年間5,000万ドル(約56億円)のスポンサー費用を負担してパストール・マルドナドを支援していたと考えられている。しかし、原油価格の下落と同時に汚職スキャンダルという問題を抱えたPDVSAにはもはやそれだけの資金をルノーに持ち込むことはできなかったようだ。だが、今回の詳細な経緯を尋ねられるとマルドナドは「ノーコメントだ。公にしづらい部分もあるし、僕自身にもまだはっきりとはわかっていない」「僕はただ代替案のことをだけを考えている。レースを継続できるようにね」「PDVSAはずっと素晴らしい仕事をしてきたし、他のドライバーやスポーツの支援も行ってきていた。きっと、他のスポーツへの支援は継続されると信じている」パストール・マルドナドは、2011年にウィリアムズでF1デビューして以来、2014年に移籍したロータスを含めて通算で100戦近く戦ってきた。2012年のF1スペインGPでは優勝も遂げている。パストール・マルドナドは「僕はウィリアムズの歴史において最悪の時期にレースをしていた」コメント。2012年にバルセロナで果たした唯一の優勝については「あれはF1の歴史においても最大級の驚きだったと思う。でも、僕にとってはそうではなかった。僕はそれを喜ぶにふさわしかったからね」とコメント。「ウィリアムズのファクトリーで行われた祝勝パーティーは温かく、忘れられないものだった。ウィリアムズが冷たいチームだなんて考えるのは間違いだ」またパストール・マルドナドは、最後の2シーズンを送ったロータスも最悪の時期だったと述べた。「残念だ。クルマは良かったけど、財政上の問題によって開発を続けることができなかった。そして、資金を節約するために交換しなかった古いパーツが壊れて、信頼性の問題が発生してしまった」パストール・マルドナドに代わり、ルノーのF1シートには、昨年まで所属していたマクラーレンから契約を解除され、一時はF1キャリアも終わりを迎えるかと思われたケビン・マグヌッセンが座ることになった。
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