F1は、コードマスターが開発した公式ゲーム『F1 2017』を用いた『F1 eスポーツ・シリーズ(Formula 1 eSports Series)』を開催することを発表した。eスポーツ(エレクトリック・スポーツ)とは、複数のプレイヤーで対戦されるコンピュータゲームをスポーツ・競技として捉える際の名称。F1 eスポーツ・シリーズは、ゲーム制作会社のコードマスターズ(Codemasters)とeスポーツ専門会社のGフィニティ(Gfinity)が運営する。
F1 eスポーツ・シリーズは、8月25日(日本では9月14日)に発売される『F1 2017』で9月に予選が行われ、準決勝に進む40名のドライバーが決定される。勝ち進んだ40名のドライバーは、10月10日(火)と11日(水)にロンドンにあるGフィニティ・アリーナでの準決勝に招待され、上位20名が11月のF1アブダビGPで開催される決勝への出場を争う。アブダビでは3レースが行われ、初代F1 eスポーツのチャンピオンが決定する。優勝者は2018年の準決勝への参加資格が与えられるとともに、『F1 2018』に“F1 eスポーツ・エキスパート”として登場する。F1商業部門を率いるショーン・ブラッチズは今回のF1 eスポーツ・シリーズの発足は、F1新オーナーのリバティ・メディアによる新たな観客獲得のための施策の一つだと述べた。「今回の発足は我々のビジネスに戦略的かつファンを魅了する方法で大きなチャンスをもたらす」とショーン・ブラッチズはコメント。「第一に、相当なファンエンゲージメントを持った成長中のカテゴリであり、我々は大きな波に乗ることになる。コードマスターズとGフィニティに賛同してもらえたことを誇りに思っている」 「もちろん、F1で我々が取り組んでいるように、ファンにとって最もエキサイティングで楽しい経験を提供できるようにこのバーチャル版F1世界選手権の運営においては進化と革新を続けていく」コードマスターズCEOを務めるフランク・セニエは、eスポーツというコンセプトが、新たなレベルでのファン獲得につながると考えている。「eスポーツはすでに何百万人もの人々を魅了しており、ゲーム業界で最も急成長を遂げている分野のひとつだ」とフランク・セニエはコメント。「当社の『F1 2017』ゲーム発売にむけてF1と共にこの素晴らしいレースシリーズを発表できたことを嬉しく思っている」「このスポーツが持つ非常に激しい競争性と高速のスペクタクルが当社のゲームの信ぴょう性と組み合わされ、世界中のプレーヤーや観客にスリリングな経験を提供できると考えている」 「我々は忠実で情熱的な我々のコミュニティとより深く繋がっていくこと、そして、当社のゲームとスポーツ自体の双方に新たなファンをもたらせることを楽しみにしている」F1が正式にeスポーツに参入するのは初めてとなるが、モータースポーツ界は何年にもわたってゲームとの緊密に連携している。日産が運営する『GTアカデミー』は、“グランツーリスモ”のプレーヤーを実際のGTドライバーに転身させるプログラムを展開させている。フォーミュラEも今年1月に100万ドル(約1億1,000万円)規模のゲームイベントを主催。また、マクラーレンもF1シミュレータードライバーを“世界最速ゲームプレーヤー”から見いだそうと新たなeスポーツ・プログラム展開している。
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