アービッド・リンドブラッドのF1昇格を巡り、ファン・パブロ・モントーヤが警鐘を鳴らしている。レッドブル育成の有望株とされる18歳のリンドブラッドだが、モントーヤはF1ではなく日本のスーパーフォーミュラで武者修行すべきだと主張した。モントーヤは「速さはあるがミスが多い」とF2での走りを評価しつつも懸念を示し、レーシングブルズのシートはリアム・ローソンと角田裕毅に与えるべきと提言。F1昇格候補の中でリンドブラッドの準備不足を強調し、経験を積ませる時間が必要だと語った。
レッドブルは2026年のレーシングブルズのシート候補を3人に絞り込んでいるようだ。候補の1人はリアム・ローソンだ。堅実な成績を重ね、アゼルバイジャンGPでの5位入賞により7戦で26ポイントを獲得したが、ローソンがレッドブルに復帰することはないだろう。アイザック・ハジャーは、その座を手にする可能性が高く、角田裕毅を押しのける形になると見られている。2021年にデビューした角田裕毅は、今季開幕からレッドブルに昇格する前に4年間を姉妹チームで過ごしており、レーシングブルズに戻る可能性がある。新たに議論に加わったのはアービッド・リンドブラッドだ。現在18歳のF2ドライバーで、レッドブル育成の中で最も注目される存在であり、育成枠チームであるレーシングブルズ入りの可能性が高まっている。ファン・パブロ・モントーヤ「リンドブラッドは日本で1年過ごすべき」モントーヤは以前のインタビューでも、リンドブラッドはまだF1に準備ができていないと語っていた。そして今回、AS ColombiaのYouTubeチャンネルでその懸念を改めて強調した。モントーヤの息子セバスチャンはF2でリンドブラッドと戦っている。現在ランキング7位につけるリンドブラッドについて、コロンビア人のモントーヤは「多くのミスを犯している」と見ている。そのため彼は、リンドブラッドを1年間日本のスーパーフォーミュラに参戦させ、ローソンと角田裕毅をレーシングブルズで再び組ませるべきだと主張した。1年後に改めて選択肢を見直すことができると考えている。「噂ではハジャーがレッドブルに昇格して、レーシングブルズの候補はリンドブラッド、ローソン、そしてユウキの3人だと言われている。その決断は簡単じゃない」「僕が個人的にどうするか? リンドブラッドをローソンの時のように日本へ1年送り、全員にもう1年与えて、それからどこに誰がいるのかを見極める」「リンドブラッドが準備できているかどうかは分からない。彼は非常に速いけれど、F2で多くのミスをしている」スーパーフォーミュラ王者からF1へ進んだドライバーたちスーパーフォーミュラ(旧フォーミュラ・ニッポン)のチャンピオンで最も知られるのはラルフ・シューマッハだ。彼は1996年にタイトルを獲得し、その翌年にジョーダンからF1デビューを果たした。そのほかにも、後にマクラーレンで走ったペドロ・デ・ラ・ロサも1990年代に王者となっている。しかし近年は立場が変わり、スーパーフォーミュラはF1への登竜門というより、F1を離れた日本人ドライバーたち、例えば中嶋一貴や小林可夢偉が参戦する舞台となっている。レッドブルも現時点でリンドブラッドに懸念を抱いており、彼にF2で2年目を与える方が理にかなう可能性がある。ガブリエル・ボルトレトやオリバー・ベアマン、そして特にハジャーも、いずれもF2を2シーズン経験してからステップアップしている。一方で、キミ・アントネッリはF2を1年で終えてF1に昇格したが、そのタイミングは早すぎたのではないかと疑問視する声もある。さらに、スーパーフォーミュラのカレンダーには鈴鹿での2戦が含まれているが、F2はF1のサポートレースとして全戦F1開催地で行われており、こちらの方がF1に向けた準備として有効だとも言える。