ジョルジオ・アスカネッリ
ジョルジオ・アスカネッリ:トロ・ロッソ テクニカルディレクター Q&A

ここ数レースではグリッドの後方に沈んでいますが、なぜですか?
昨シーズン後半のパフォーマンスに匹敵していないのには、いくつかの要因がある。まず、ドライバーが非常に重要だ。昨年はセバスチャン・ベッテルが非常に成熟しており、あらゆる若手ドライバーとは異なるフェーズにいた。彼がなせ速かったか、遅かったかはわからない。

2つ目の要因は、昨年、我々は独自の能力で、レッドブル・レーシングとは異なる道筋をたどっていた。特にサスペンションとブレーキシステムは彼らのマシンと異なっていた。

3つ目のポイントは、昨年は多かれ少なかれ10年間変わっていない技術規約でレースをしていたので、パフォーマンスレベルは慣らされていたし、新しい何かで追いつくのは難しかった。今年は開発のペースが非常に速く、小規模なチームの我々はそれについていくことができなかった。

今日では、例えばレッドブルは基本1カ月間で開発において大きく前進している。我々にはマンパワーがないのでそれができない。さらにブエミのような若くて未熟なドライバーにとっては、我々が変更を導入したとき、その変化に適応するの当然のことながらは難しい。

それはブエミ批判ですか?
そうではない。これまで、彼は9戦に参加しただけだが、それらの4戦を序盤でリタイアしている。加えて、テストがないのも事実であり、マシンに乗っている時間はごくわずかだ。若手ドライバーが初めてF1に来たときは、向こう見ずでリスクを冒すものだ。しかし、理解力を増し、何度か後方で苦しんで自信を打ち砕かて、自信を取り戻すべきだ

彼が早く学習することを期待してはいない。彼はベストを尽くそうとしているし、良い仕事をしている。ベッテルが来たときを思い出して欲しい。彼はBMWで一年間サードドライバーとして過ごし、1度グランプリに参加してはいたが、ハンガリーでの初レースでは予選18位以上にはいけなかった。

ここ数週間、今回のテクニカルアップデートについて話されていますが、それはどんなものですか?
ハンガリーでは、フロア、リアウイング、リアウイングエンドプレート、新たに衝撃テストを通過しなければならなかったノーズ、新しいブレーキダクトなど、大幅なアップデートを持ち込む。全てが呪いのように多かったよ! 今回の改良パッケージを得るために懸命に作業したし、今年それをするのは、昨年の作業よりもずっと大変だった。

しかし、イギリスのレッドブル・テクノロジーから新しい物が全て届くわけではないですよね?
我々のクルマとレッドブル・レーシングの違いはエンジンだけだとする見方もあるが、それは間違いだ。エンジン、ギアボックス、クラッチ、ハイドロシステム、水、オイル、電子システムが関係している。ボディワークに関する実際のエアロパーツといった上物も全てだ。さらに複雑なのは、我々は使用していないが、我々のマシンはフェラーリのKERSシステムを取り入れることができるように設計されている。RB5の設計に関わっているルノーが用いているものとは非常に異なる。

したがって、我々はパーツが来たときに“カット&ペースト”できる状況ではない。レッドブル・テクノロジーから図面を得て、単にそれを製造するということではない。2台のクルマは同じように見えるが、他のマシンのものをボディーワークに付けようとしても付かないだろう。同じホイールベースを維持するためにリアサスペンションも異なっているので、異なるアレンジが必要だ。

パフォーマンスにアドバンテージをもたらしますか?
一度レーストラックで走ったら教えるよ。

レッドブル・レーシングの開発によるハンガリー仕様のマシンを位置づけるとすれば、どこにいると思いますか?
彼らがイギリスGPで導入したパッケージと同等だろう。

十分にポイントを狙えますか?
F1では、じっとしたままでいることはないので、他チームがどのように前進するかにかかっている。「去年、我々はシーズンの後半で技術的な進歩を遂げたし、うまく機能していたので、同じことが再び起こるだろう」と言うほど単純なものではない。去年、イタリアのメディアは、私に「そうだ。私は非常に賢い。いとこのレッドブルを上回ることができた」と得意にさせたがっていた。しかし、昨シーズン末の答えは、単純にベッテルが素晴らしいドライバーだったということだ。去年、私は天才ではなかったが、今年が馬鹿だとも思っていない。

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カテゴリー: トロロッソ