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F1のペナルティポイント制度に「大きな盲点」 コラピントの事故で浮き彫りに

F1のペナルティポイント制度に「大きな盲点」 コラピントの事故で浮き彫りに

フランコ・コラピントがF1アゼルバイジャンGPで2台を巻き込む事故を引き起こしたにもかかわらず、ペナルティポイントを科されなかったことが、現在の制度が抱える問題を浮き彫りにしている。The Raceのジョシュ・サッティルは、衝突を引き起こしたドライバーにポイントが付与されなくなった現状を「大きな盲点」と指摘した。

コラピントには10秒のタイムペナルティが科されたが、事故によって自身もリタイアしたため消化できず、次戦F1マレーシアGPで5グリッド降格を受ける。

一方、2026年シーズンはここまで15戦を終えながら、接触事故を理由にペナルティポイントを科されたドライバーは一人もいない。

コラピントの事故でもペナルティポイントはゼロ
F1アゼルバイジャンGPで、フランコ・コラピントはアルピーヌのコントロールを失い、チームメイトのピエール・ガスリーに衝突した。さらに、そのガスリーがランド・ノリスのマクラーレンに接触し、3台すべてがレースを終えることになった。

スチュワードはコラピントに10秒のタイムペナルティを科した。しかし、コラピント自身がすでにリタイアしていたため、このペナルティをレース中に消化することはできず、次戦マレーシアGPで5グリッド降格として持ち越される。

これはノリスが求めた出場停止処分ではない。他の多くのF1ドライバーも、単発のミスに対して出場停止を科すのは厳しすぎるとの考えを示している。

優勝したジョージ・ラッセルも、コラピントの出場停止が妥当かと問われ、「大きな結果につながった小さなミスだった」と説明し、出場停止は「厳しすぎる」と語った。

ただし、コラピントのミスによって他の2人のレースまで終わったことを考えれば、単純な5グリッド降格では逆に軽すぎるとの見方もできる。

そして、コラピント、ガスリー、ノリスの事故に関するスチュワードの裁定で最も目を引くのは、そこにペナルティポイントの付与が一切なかったことである。

12ポイントで出場停止の制度
F1は、違反を繰り返すドライバーを罰するためにペナルティポイント制度を導入した。累積12ポイントに達すると、1レースの出場停止処分が科される。

ケビン・マグヌッセンはこの基準に初めて到達したドライバーとなり、2024年F1アゼルバイジャンGPへの出場を禁止された。また、オリバー・ベアマン、マックス・フェルスタッペン、ピエール・ガスリーらも、それぞれ一時期12ポイントまであと1~2ポイントに迫ったことがある。

しかし、ドライバーの間では、この制度が適切に機能していないとの意見が広がった。比較的軽微な違反にもポイントが科され、出場停止に値するとは考えにくいドライバーまで12ポイントに近づいていたためだ。

その結果、現在は逆方向に修正されすぎているようにも見える。

2026年は接触事故によるポイント付与がゼロ
2026年のF1は15戦を終えたが、衝突を引き起こしたことを理由にペナルティポイントを科されたドライバーは一人もいない。ポイントが科されているのは、黄旗やセーフティカーに関する違反だけである。

コラピントに故意がなかったことは明らかだ。しかし、今回の行為が無謀、あるいは危険なものと判断されなかった理由については疑問が残る。

仮にコラピントが次戦マレーシアGPで同じような事故を起こした場合、再びグリッド降格だけで終わるのか。それとも、そこで初めてペナルティポイントが科されるのかという問題も生じる。

現状では、事故によってペナルティポイントを科すための基準が極めて高く設定されているとも考えられる。ブレーキングでロックアップし、2台を巻き込んでリタイアさせても、グリッド降格以上の処分やペナルティポイントを受けないという前例ができた形だ。

ペナルティポイント制度は必要なのか
各グランプリのスチュワードには、幅広い処分を科す権限が与えられている。出場停止に至る手段もペナルティポイントだけではなく、スチュワードが次戦への出場停止を直接命じることも可能だ。

しかし、その方法を重視するのであれば、そもそもペナルティポイント制度を維持する意味は何なのかという疑問が生じる。

重大事故が発生したレースのスチュワードに判断を委ねる方式では、その週末を担当するスチュワードの構成がより大きな意味を持つことになる。

従来のペナルティポイント制度では、それぞれのスチュワードが目の前の個別の違反についてポイントを判断し、その積み重ねによって12ポイントに到達した場合に出場停止となった。つまり、ひとつのスチュワード団だけが出場停止を決めるのではなく、複数のレースで異なるスチュワードが下した判断の累積による結果だった。

完璧な制度を作ることは難しい。ペナルティポイント制度そのものは、理論上は合理的な仕組みであり、例えば黄旗を繰り返し無視するドライバーを処分するうえでは有効に機能する。

しかし、接触事故を引き起こしたドライバーにほとんど適用されない現在の運用には、大きな空白が生まれている。

The Raceは、今回のコラピントの事故をその象徴的な事例として挙げ、軽微な違反への過剰なポイント付与を是正した結果、今度は重大な結果を招いた接触事故まで制度の対象外になっていると問題提起している。

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