メルセデスF1 フェラーリの「マカレナ」型リアウイングを2025年に検討も不採用

メルセデスの副テクニカルディレクターを務めるシモーネ・レスタが、FormulaPassion.itの独占インタビューで明かした。メルセデスは技術的な理由から当時は採用を見送ったものの、今後あらためて評価する可能性については否定していない。
フェラーリが投入した「マカレナ」型リアウイング
2026年のF1では、フェラーリがいくつかの技術的なアイデアで他チームに影響を与えている。そのひとつが、通常とは異なるレイアウトを採用した反転型リアウイング、いわゆる「マカレナ」だ。
トップチームのなかで、現時点まで独自のマカレナ型リアウイングを実戦投入していないのがメルセデスだ。しかし、それは同チームがこのコンセプトを検討してこなかったことを意味するわけではない。
レスタによれば、メルセデスは2025年の時点ですでに同様のリアウイングを研究し、実際に評価を行っていたという。
「フェラーリはシーズン開幕直後からそれを導入していた」とレスタは語った。
「僕たちも昨年に評価していた。ただ、いくつかの技術的な理由から導入しないことを選んだ。別のアプローチの方が優れていると判断したからだ」
もっとも、当時の判断が今後も変わらないとは限らない。
「だからといって、将来に向けて物事を再評価できないという意味ではない。僕たちは常に、自分たちの決定を見直すことに対してオープンだ」
フロントウイングでもフェラーリとは異なる設計思想
メルセデスとフェラーリの違いはリアウイングだけではない。2026年F1で導入されたアクティブエアロへのアプローチでは、フロントウイングにも明確な設計思想の違いが表れている。
メルセデスのW17では、ノーズのピラーを第2エレメントに接続し、可動する領域を最後方のエレメントに限定する方式を採用している。
「これは、最初から進めてきた開発プロセスから生まれたものだ」とレスタは説明した。
「フロントウイングの使い方に特別な弱点があるとは考えていない。もちろんチーム、特に空力部門は両方の構成を評価してきたし、これからも評価を続けていく」
現在の仕様を選択したからといって、別のコンセプトを検討していないわけではないという。
「今はひとつの方向性に集中している。ただ、ほかのことを考えず、何も分からないままこの方式を選んだわけではない。両方のステップを評価してきた」
メルセデスが警戒するフェラーリの開発ペース
メルセデスがフェラーリを意識しているのは、個々の技術的アイデアだけではない。レスタは、シーズンを通じてアップデートを投入し続けるフェラーリの開発ペースにも注目している。
特にF1では予算上限のなかで開発を進めなければならず、シーズン中に多くの新パーツを投入するには、開発リソースをどこに振り分けるかという判断も重要になる。
「彼らはうまくやっている。明らかに多くのアップデートをコースに持ち込んでいるし、それは予算上限との関係で見ても興味深い」
「間違いなく今シーズンのライバルだ。彼らが近づいてきていることで、戦いはさらに面白くなっている。僕たちはコース上で彼らと戦いたい」
2026年のタイトル争いを続けるメルセデスにとって、フェラーリは無視できない存在となっている。かつて自ら検討しながら採用を見送った「マカレナ」型リアウイングについても、ライバルの実戦データや開発状況を踏まえ、再び選択肢として浮上する可能性がある。
カテゴリー: F1 / メルセデスF1
