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ステファノ・ドメニカリ F1最高経営責任者として2025年に約17億円の報酬

ステファノ・ドメニカリ F1最高経営責任者として2025年に約17億円の報酬

F1の最高経営責任者(CEO)を務めるステファノ・ドメニカリが、2025年に約936万ユーロ(約16億8700万円)の報酬を受け取っていたことが明らかになった。

Formula One Management Limited(FOM)が公表した2025年の年次報告書で判明したもので、前年より減少したものの、FOMの取締役に支払われた報酬総額の大部分を占めている。

ただし、約936万ユーロの全額が固定給というわけではない。長期インセンティブ制度による報酬や株式オプションの行使などが含まれており、ドメニカリの基本的な年俸そのものを示す数字ではない。

FOM最高額の取締役報酬は約936万ユーロ
ドメニカリは2021年1月からF1のプレジデント兼CEOを務めている。F1のトップに就任する以前はキャリアの大部分をフェラーリで過ごし、F1チーム代表も約7年間務めた。

ここでFormula One Managementとリバティ・メディアを区別する必要がある。FOMはF1世界選手権の運営を担う事業会社であり、リバティ・メディアはF1の商業権を保有する企業グループである。

この違いは、今回公表された数字を読み解くうえで重要となる。FOMの2025年年次報告書に記載されている金額はF1事業全体の規模を直接示すものではなく、マーチャンダイジングやテレビ放映契約など、一部の収益性の高い商業活動は直接含まれていない。

40ページに及ぶ報告書のなかで、ステファノ・ドメニカリの名前と報酬額が直接結び付けて記載されているわけではない。ただし、最高額の報酬を受け取った取締役が936万ユーロだったことが示されており、F1のプレジデント兼CEOという役職から、これがドメニカリの報酬だとみられている。

FOMの取締役全体に支払われた報酬は1556万1000ユーロ(約28億400万円)であり、そのうち約6割を最高額の取締役1人が占めた計算になる。

約4億1400万円は長期インセンティブ
ただし、約936万ユーロ(約16億8700万円)という数字をそのままドメニカリの「年俸」と捉えることはできない。

報告書によれば、この報酬には長期インセンティブ制度から支払われた230万ユーロ(約4億1400万円)が含まれている。また、ドメニカリは株式オプションも行使したとされている。

したがって、約16億8700万円は翌年以降も継続して支払われる固定の年間給与を意味するものではない。相当額が変動報酬や長期的なインセンティブ制度に関連するものとなっている。

また、2025年の金額は前年を下回った。2024年には約1025万ユーロ(約18億4700万円)を受け取っており、2025年は約89万ユーロ(約1億6000万円)減少したことになる。

FOMの売上高は9.2%増も利益はほぼ横ばい
年次報告書からは、2025年におけるFOMの財務状況も明らかになっている。

税引前利益は前年の2328万3000ユーロ(約41億9600万円)から2340万ユーロ(約42億1700万円)へとわずかに増加した。一方、売上高は4億6027万8000ユーロ(約829億4000万円)から5億263万2000ユーロ(約905億700万円)へと9.2%増加している。

売上高が大きく伸びたにもかかわらず利益がほぼ横ばいだった背景には、F1世界選手権を運営するためのコスト増加がある。

貨物輸送、移動、その他のロジスティクス関連費用が増加し、テレビ中継の制作やF1世界選手権に関連する技術サポートなどの費用も膨らんだ。

これらのコストは前年比8%増加。金額では1755万ユーロ(約31億6300万円)増となり、総額2億4230万7000ユーロ(約436億6400万円)に達した。

ステファノ・ドメニカリ F1

FOMの従業員は726人から803人に増加
人件費も2025年に増加した。FOMは組織の拡大を続けており、従業員数は前年の726人から803人へと77人増えている。

つまり、FOMは2025年に売上高を9.2%伸ばした一方、それに伴ってF1世界選手権の運営や映像制作、物流、人員などに必要なコストも増加した。

その結果、事業規模の拡大に対して税引前利益の伸びは限定的なものとなった。

グランプリ中止はFOMにとって大きな財務リスク
年次報告書では、FOMが抱える事業上のリスクとしてイベントの中止についても言及されている。

FOMの収益の大部分は、F1世界選手権の各イベントが実際に開催されることによって生み出される。そのため、グランプリが中止になれば、財務面に大きな影響が及ぶ可能性がある。

2025年シーズンにはこの問題は発生せず、予定されていたすべてのイベントが開催された。しかし、2026年は状況が異なっている。

中東で予定されていた収益性の高い複数のイベントが延期または中止されており、その財務的な影響は次回の年次報告書に反映される可能性がある。

さらに、F1はシーズン終盤に予定されているカタールGPとアブダビGPの開催について、まだ最終的な判断を公式発表していない。両グランプリが予定通り開催されるかどうかは、FOMの2026年の業績にとっても重要な要素となる。

ドメニカリ自身も7月、中東情勢によってカタールGPとアブダビGPが開催できなくなった場合について言及しており、ヨーロッパのイモラでシーズンを終える可能性にも触れていた。

2025年に約936万ユーロ、日本円で約16億8700万円の報酬を得たとみられるドメニカリだが、その金額には長期インセンティブなどが含まれている。一方、FOM自体は売上高を大きく伸ばしながら、運営コストの増加によって利益の伸びは限定的となっており、2026年はグランプリの延期や中止による影響も注目される。

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