アイザック・ハジャー F1サンパウロGP決勝「ローソンに挑んだが攻めすぎた」

レース終盤、ハジャーはローソンと7位争いを繰り広げていた。ローソンはインテルラゴスでの71周を1ストップ戦略で走り切る完璧なレースを展開しており、ハジャーは最終ラップにターン1の外側から仕掛けたが、ブレーキングで引かざるを得ず、2台はホイール同士を接触させた。
れでも両者はマシンをコース上に留め、ローソンが7位、ハジャーが8位でフィニッシュ。チームとして10ポイントを獲得し、コンストラクターズ選手権ではアストンマーティンに10点、ハースに12点の差をつけて6位争いで優位に立った。
レース後、ローソンは「幸運だった」と振り返り、「アイザックはブレーキングを少し誤った」とコメント。一方のハジャーも、自らの過ちを認めた。
「正直、とても楽しかった。彼(ローソン)は1ストップ戦略で走っていて、最終ラップには僕が彼のギアボックスの真後ろにいた。これ以上は望めない展開だった」
「トライしたけど、ちょっとやりすぎた。僕のミスだと思う。序盤の戦略があまり良くなかったんだ」とスカイスポーツF1に語った。
ハジャーはレース開始時に中古のソフトタイヤを装着していたが、燃料満載の状態では思うように持たず、序盤でタイムを失ったという。
「レース自体はあまり良くなかった。最初のスティントの戦略が良くなかったし、そのせいで時間をロスした。挽回しようとしたけど、十分なペースがなかったんだ。だから、正直言って満足ではない」とハジャーはレーシングニュース365などのメディアに語った。
それでも、チームが3戦連続ノーポイントから抜け出したことには一定の手応えを示した。
「チームとしてポイントを取れたのは良かった。6位争いでは助けになる」
「本当に楽しいレースだった。経験をたくさん積めたし、オーバーテイクも多かった。ディフェンスも多かった。すごく楽しかったけど、努力に対してポイントが少し足りなかったね」

ローソンとのバトルが示したハジャーの成長と課題
最終ラップでのチームメイト同士の接触寸前のバトルは、ハジャーの攻撃的なレーススタイルを象徴していた。一方で、冷静な判断とチームプレーのバランスを学ぶ必要性も露呈した。
ローソンの完璧な1ストップ戦略に対し、ハジャーは序盤のタイヤ選択ミスで流れを失ったが、終盤まで食らいついた粘りは評価に値する。レーシングブルズが中団上位の座を維持するうえで、2人の若手ドライバーが互いに刺激し合う関係はチームの将来にとってもプラスだ。
コンストラクターズ6位争いが激化する中で、今回の10ポイントは極めて重要な成果。ハジャーにとっても「やりすぎた」経験は、今後の成熟への一歩となりそうだ。
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