インディカー初開催マーカムでコース建設遅延 金曜走行が全面中止
カナダ・オンタリオ州マーカムで初開催されるインディカー・シリーズの「オンタリオ・ホンダ・ディーラーズ・インディ」が、コース建設の遅れによって異例のスタートを迎えた。金曜日に予定されていたすべての走行が中止され、インディカーのJ・ダグラス・ボールズ会長はイベントプロモーターを公然と批判した。

新設されたマーカム市街地コースでは、レース用ブリッジやセーフティフェンス、タイミング&スコアリング用ケーブルなどの設置作業が予定通り完了しなかった。

当初は金曜午後にインディカーのプラクティス1を実施する予定だったが、安全な走行環境を確保できず、最終的に金曜日のコース上での活動はすべて取りやめとなった。

初開催のマーカムでコース建設が間に合わず
混乱は木曜日から始まっていた。恒例のトラックウォークは木曜日から金曜朝へ延期され、ドライバーとチームがコースを確認している最中にも建設作業が続けられていた。

また、コース両側を使用する特殊なピットレーンへの機材搬入についても、チームは木曜午後遅くまで待つようシリーズ側から指示されていた。

金曜日はサポートカテゴリーが午前8時から走行を開始する予定だったものの、コース建設が完了せず、1台も走ることができなかった。

インディカーのプラクティス1は午後3時05分から予定されていたが、これも保留となった。

インディカーは当初、「マーカム市街地コースの準備が続いているため、本日午後3時05分に予定されているNTTインディカー・シリーズのプラクティス1は保留となっています」と説明していた。

「レースプロモーターがコース建設を完了し、インディカーが競技を行ううえで安全かつ適切な状態であると判断した時点で、今週末最初のコース上でのセッションを開始します」

その後、午後6時までに作業を終えて走行を開始する可能性も模索されたが、コースは時間内に完成せず、金曜日の走行は全面的に中止された。

インディカー会長「非常に失望している」
この事態を受け、インディカーのJ・ダグラス・ボールズ会長は、イベントを運営するグリーン・サヴォリー・レーシング・プロモーションズへの不満を隠さなかった。

「現地にいる我々のチームから多大なサポートを受けていたにもかかわらず、プロモーターが期限までにコース建設を完了できなかったことに、インディカーは非常に失望している」

「オンタリオは常に我々のスポーツにとって素晴らしいマーケットであり、今日これだけ多くの観客が来場してくれたことが、その何よりの証拠だ」

「新しいイベントには常に物流面での課題が伴う可能性がある。我々も忠実なファンの皆さんと同じようにフラストレーションを感じており、お詫びしたい」

一方でボールズ会長は、完成後のマーカム市街地コースそのものについては高く評価している。

「実際にコースを走り始めれば、素晴らしいサーキットになると確信している」

「インディカーのために多大な支援を行い、速く、テクニカルで、日曜日には素晴らしいショーを生み出すレイアウトを提供してくれたマーカム市にも感謝したい」

土曜日に2回のプラクティスと予選を実施
金曜日の全面中止を受け、インディカーは8月15日(土)のスケジュールを変更した。

プラクティス1は午前10時から11時30分、プラクティス2は午後2時30分から4時まで行われ、予選は午後6時30分から開始される予定となった。

夕方の限られた時間内で予選を終える必要があることから、予選は通常のロードコースで採用されるノックアウト方式で実施される。

日曜日の決勝については現時点で予定に変更はなく、現地時間正午から放送が開始される。

トロントから移転した新たなカナダ戦
マーカムでのレースは、インディカーのカナダ戦にとって大きな転換点となるイベントだ。

2025年9月3日に正式発表され、1980年代からインディカーを開催してきたトロントのエキシビション・プレイスから、グレーター・トロント・エリアに位置するマーカムへ開催地が移された。

新設されたマーカム市街地コースは全12コーナー、全長2.19マイル(約3.52km)のテンポラリーサーキット。短いストレートとハードブレーキングを要求されるテクニカルセクションを組み合わせ、両側にガレージを配置するダブルサイド式のピットレーンも特徴となっている。

期待を集めていた初開催イベントは、コース建設の遅延という予想外の問題で幕を開けた。プロモーターは安全設備を含む残りの作業を急いでおり、インディカーは土曜日のプラクティス1までにコースを安全な競技状態へ仕上げることを目指している。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / インディカー