ホンダF1 アロンソの異変訴えに困惑「データ上はエンジンに問題なし」
ホンダF1は、F1アゼルバイジャンGP決勝でフェルナンド・アロンソが訴えたパワーユニットの異変について、サーキットで確認できるデータ上では問題が見つからなかったことを明らかにした。
アロンソは決勝中、ストレートで通常以上にタイムを失っているとして「何かがおかしい」と繰り返し訴え、22周目にマシンをピットへ戻してリタイアした。
しかし、ホンダF1のトラックサイド責任者を務める折原伸太郎は、現地で取得したデータをすべて確認したものの、現時点ではエンジンに異常を示す兆候は確認できていないと説明した。
アロンソ「ストレートで1.5秒失っていた」
アストンマーティンにとってバクーは、もともと厳しい週末になることが予想されていた。長いストレートを持つバクー市街地サーキットでは直線性能が大きく問われ、チームも苦戦を覚悟していた。
しかし、アロンソが決勝中に感じた症状は、単純なパフォーマンス不足とは異なるものだった。
セルジオ・ペレスに抜かれた際、アロンソは無線で「これは普通じゃない」と報告。その後も長いストレートでバルテリ・ボッタスに大きな速度差をつけられる状況が続き、最終的にチームへリタイアを提案した。
「僕たちはリタイアしなければならないと思う。申し訳ない」
レース後、アロンソは通常から抱えている直線速度不足とは別に、何らかの異常が発生していたとの認識を示した。
「最終的には止めなければならなかった。エンジンに問題があるのではないかと疑っていた。僕たちはストレートスピードが不足しているけど、今日は何か異常なことが起きていた。原因を確認するために分析する必要がある」
「アラームは何も出ていなかった。すべて正常に機能していたけど、ストレートでかなり大きくタイムを失い始めた。1.5秒くらいだった。だから何か異常なことが起きていた」
折原伸太郎「データ上では問題を見つけていない」
一方、ホンダF1側では、サーキットで確認可能なデータからアロンソが感じた異変の原因を特定することはできなかった。
折原伸太郎は、現地で取得したすべてのデータを確認した結果について次のように説明した。
「現在我々が持っているデータはすべて確認しましたが、現時点ではエンジンは問題ありません。データ上では何も問題を見つけていません」
「メンテナンス作業について慎重に確認しますし、ファクトリーで受け取るデータについても、我々とファクトリーの双方で慎重に確認します」
現時点で異常は確認されていないものの、これで調査が終了したわけではない。日本の拠点に戻った後、サーキットよりも詳細な分析が可能な設備を使って原因究明を続ける。
「ですから、現時点では問題は見つかっていませんが、慎重に分析します。我々はエンジンの出力だけでなく、エネルギーマネジメント、そしておそらくGPSについても慎重に確認する必要があります」

アストンマーティンはスリップストリームの影響も指摘
アストンマーティンのトラックサイド責任者マイク・クラックは、アロンソが感じた大きな速度差について「スリップストリームとオーバーテイクモードの組み合わせ」が影響した可能性を挙げた。
前を走るマシンがスリップストリームとオーバーテイクモードを利用していた場合、相対的な速度差が非常に大きくなる可能性があるという見方だ。
ただし、アロンソ自身は通常とは異なる症状だったと明確に主張しており、ホンダF1側も日本でさらに詳しくデータを調べることになる。
FP2のオイル系トラブルは解決済み
アストンマーティンはアゼルバイジャンGPでアロンソのマシンに新しいパワーユニットを投入していたが、金曜日のFP2ではオイルシステムに異常な兆候が確認され、走行を途中で打ち切っていた。
折原伸太郎によれば、その問題については原因を特定し、必要な部品を交換していたという。
「我々は新しいエンジンを投入しました。その後、FP2でオイルシステムに通常とは異なる兆候を確認しました。そのため、エンジンを保護するために走行させないことを決め、セッション後に点検しました」
「原因を特定して部品を交換しました。そしてFP3、予選、決勝ではエンジンに何の問題も確認されていません。ですから、我々は新しいエンジンは良好な状態にあると考えています」
ホンダF1の現地データではエンジン自体に問題は確認されておらず、FP2で発生したオイル系のトラブルも解決済みとの認識だ。それでも、アロンソが決勝で感じた異常なストレートでのタイムロスについては説明がついていない。次戦F1マレーシアGPを前に、ホンダF1は日本で詳細な解析を進め、アロンソが訴えた異変の原因を探る。











