ハースF1代表小松礼雄 ベアマンとオコンが同士討ちも「責任は問わない」

カンナポリスを拠点とするハースは、シルバーストンでの週末を苦しい展開で終え、コンストラクターズランキングでも9位へと後退。新型アップグレードを投入したものの、VF-25のポテンシャルを引き出すことはできなかった。
予選ではベアマンがQ3進出を果たしたが、FP3での赤旗無視による10グリッド降格ペナルティにより18番グリッドからスタート。オコンは15番グリッドからの出走となった。
迎えた決勝はウェットからドライへと変化する難しいコンディション。44周目のブルックランズで両者は接触し、シンクロしたようなスピンを披露。そのままポイント圏外でレースを終えることとなった。
レース後、小松はメディアに対し「我々のドライバー同士が接触するのは、最も起こしてはならないことだ」と語りつつも、「両者のオンボード映像を確認し、話も聞いたが、私の見解ではレーシングインシデントだ」として、責任は問わなかった。
さらに小松は、今回の接触が発生した根本的な原因は「チームとしての週末運営の失敗」にあるとし、自身とチームに責任があると認めた。
「今日は本当にひどいレースだった。我々はもっと良い仕事をしないといけない」
「予選14位と18位という位置から無理に結果を狙いに行った時点で、すでに問題だった。クルマの実力に見合った結果を出すためには、週末を通してクリーンな運営を徹底しなければならない」
「今回、オコンを先にピットに入れたのは正しい判断だった。だがオリバーはその直前に高速コーナーでコースオフし、その結果としてピットアウト後の隊列が逆転した」
「オリバーのタイヤは温まっていて、オコンの方は冷えていたから、当然ながらオーバーテイクを狙ったが、そもそも我々はそんな状況に置かれてはならなかった。起きるべきことではなかった」

オコンとベアマンも週末の“混乱”を回顧
レース後、オコンは新型VF-25に対して違和感を抱えたままの週末だったと語り、チームとして多くの課題があると指摘した。
「本当にフラストレーションの溜まるレースだった。見直すべき点があまりにも多すぎる。マシンは終始ドライブが難しかったし、全力でコースにとどまることだけに集中していた。楽しめるようなレースではなかった」
一方、母国レースでペースを感じていたというベアマンは、オコンとの接触を含めて「混乱の多い週末だった」と振り返る。
「正直、あの場面は非常に接近していた。チームと一緒に見直す必要があると思う」
「とにかく混乱していた。僕のタイヤは非常に温まっていて、他のドライバーたちはまだかなり冷えていた。だからあの時点では大きなグリップ差があったけど……やっぱり全体としてめちゃくちゃな状況だった」
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