2025年のFIA F3チャンピオン、ラファエル・カマラが2026年シーズンにインヴィクタ・レーシングからFIA F2にステップアップすることが発表された。フェラーリ・ドライバー・アカデミー所属のブラジル人ドライバーが、いよいよ次のカテゴリーに挑む。カマラは今季のF3で圧倒的な速さを見せ、ポール・トゥ・ウィンを含む4度のフィーチャーレース勝利を含む5回の表彰台を獲得。史上初めて1戦を残してチャンピオンを確定させた。
2022年にカート界で数々のタイトルを獲得した後、F4 UAE選手権でシリーズ2位を記録。その年にイタリアおよびADAC F4選手権でも3位に入ると、翌年から参戦したフォーミュラ・リージョナル・ミドルイーストでも2年連続3位を獲得した。2024年にはフォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権で初のシングルシータータイトルを手にしている。インヴィクタ・レーシングは、これまでにもガブリエル・ボルトレトやレオナルド・フォルナローリといった歴代F3王者を迎え入れ、F2での成長を支えてきた名門チームだ。カマラもその系譜を継ぐことになる。「インヴィクタ・レーシングでF2デビューを迎えられることを誇りに思う」とカマラは語った。「ここ数年でこのチームは若手ドライバーが成長する理想の場所として知られるようになり、結果でそれを証明してきた。ボルトレトやフォルナローリに続いてF3王者としてステップアップできるのは大きな名誉だ。今年のF3で素晴らしいシーズンを送ることができ、自分が次の挑戦に向けて準備ができていると感じている。早くチームとともに新しい戦いを始めたい」チーム代表のジェームス・ロビンソンも高く評価する。「ラファエルを2026年のチームに迎えられることを嬉しく思う。彼はこれまでのキャリアのあらゆる段階でスピード、安定感、成熟度を示し、卓越した結果を残してきた。3年連続でF3王者を受け入れることは、我々がトップレベルで若手の才能を育てるという姿勢の表れだ。来季の彼の活躍を楽しみにしている」F2で問われる“安定感と対応力”F2ではF3よりも長いレース距離と戦略の幅、タイヤマネジメントが求められる。インヴィクタ・レーシングはここ数年、F3王者をF2でも表彰台争いに導いており、その育成環境には定評がある。カマラにとっては、これまでのスピードだけでなく、変化への柔軟さとレースマネジメント能力が問われる1年になりそうだ。フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)では、シャルル・ルクレールやミック・シューマッハに続く若手の期待株としてカマラの評価は高い。F2初年度から上位争いに絡むことができれば、2027年以降のF1昇格に向けて大きな一歩となる。
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