エステバン・オコン F1残留へ執念「まだ僕を見限らないで」 リザーブも選択肢
エステバン・オコンは、2026年限りでハースを離れることが決まったあとも、F1でのキャリアを続ける意思を明確にした。2027年のレギュラーシート獲得を最優先としながら、チャンスにつなげるためならリザーブドライバーという立場も受け入れる考えだ。
2027年のF1グリッドはレーシングブルズとハースを除いてほぼ埋まりつつある。それでもオコンは「F1では何が起こるか分からない」と強調。将来について他カテゴリーには目を向けず、F1に残ることだけを考えていると語った。
「F1では何が起こるか分からない」
F1バーレーンGPが開催されるマレーシアのセパンでメディア取材に応じたオコンは、今後についてこう語った。
「F1では何が起こるか分からない。もちろん、物事が本当にあっという間に変わることは分かっているし、チャンスはいつだって生まれる可能性がある。だから、まだ希望はあるし、F1以外のことは何も考えていない」
「僕がいたいのはここだし、ここにいるに値するとも思っている。来年もここにいたい。僕にできるのはコース上でいい走りをすることだけだから、そこに集中する。マシンが出せる最大限のパフォーマンスを引き出すことに集中するし、これまで多くの週末でそれができていると思う」
オコンによれば、ハースのマシンはハンガリーGP以降、安定性が改善しているという。
「ブダペスト以降、マシンはより一貫して、より健全な状態になった。ブダペスト以降で本来の働きをしなかったのはモンツァくらいだと思う。正直に言えば、あと少しで2戦連続ポイントという週末だった」
「しばらく前から僕たちは正しい仕事をしてきた。長い間、それが結果にはつながらなかったけど、ようやく世界中に見える形になり始めている。これを続けていくよ」

ハース離脱も「胸を張って去る」
オコンは2026年シーズンここまでハースで7ポイントを獲得。チームメイトのオリバー・ベアマンとともに、マシンの一貫性に関する問題を訴え、その改善に取り組んできた。
アゼルバイジャンGPではハースがダブル入賞を達成。オコンは、自身が早い段階から指摘してきた問題の解決が現在のパフォーマンス向上につながっていると考えている。
「僕は胸を張ってこのプロジェクトを去る。チームのために多くの素晴らしいことをしてきたし、それに貢献してきたと思っている。問題を見つけ出したことは、そのなかでも大きなもののひとつだった」
「昨年のかなり早い段階で多くの問題を見つけた。それによって今では全員がより健全なマシンを走らせられるようになっているし、僕が早い段階で問題を見つけたことの恩恵が出始めている」
「例えば先週ダブル入賞できたことや、マドリードで2台ともすごくいい状態で走れたのも、そのおかげだ。そうした取り組みのいい結果が見え始めている」
一方で、ハースを離れることになった理由について改めて説明するつもりはないという。
「もう過去を振り返ってはいない。理由を説明したり、そのことについて話したりするつもりもない。これから先のことだけを見ているし、今回のようないい結果をもっと残したい」
「それに、F1ではいつだってチャンスが生まれる可能性がある。物事は本当に速く変わるから、何だって起こり得る。まだ僕を見限らないでほしい」
2027年はリザーブでもF1に残る意思
2027年にレギュラーシートを確保できなかった場合、他チームのサードドライバーやリザーブドライバーという立場を受け入れるかと問われると、オコンはその可能性を認めた。
「最悪の場合は、そうだね。それでも僕はレースをしたい。僕がいるに値する場所だし、僕がいたい場所だからね。もちろんフルタイムでレースをしたい。どうなるか見てみよう」
オコンは2018年限りで当時のレーシングポイントのシートを失ったあと、2019年にメルセデスのリザーブドライバーを務め、翌2020年にルノーからF1復帰を果たした経験がある。
今回も同様に、いったんレギュラーシートを離れてでもF1との接点を維持し、復帰の機会を待つ可能性がある。

ベアマン「エステバンから多くを学んだ」
一方、2027年もハースに残留する可能性が高いオリバー・ベアマンは、オコンとの約1年半を振り返り、その経験から多くを学んだと語った。
「エステバンは素晴らしいチームメイトだったし、彼が去るのは残念だ。でも、一緒に過ごした1年半で彼から多くのことを学んだと思う。もちろんすごく速いドライバーだけど、チームとの仕事の進め方を見ることも僕にとって興味深かった」
「F2ではある意味でチームのクライアントのような立場で、何をすべきか指示される。でもF1に上がると、今度はチームがドライバーにインスピレーションやモチベーション、開発の方向性を求めるようになる」
「僕にとって初めての経験だったから、その意味でエステバンから多くを学んだ。それは本当に役に立った。彼の速さに疑いの余地はないし、それを何度も証明してきた」
ベアマンは、オコンの離脱によって自分自身の役割が変化する可能性にも言及した。
「彼が去るのは残念だけど、チームのなかでリーダーという新しい役割を担うことになるかもしれないし、場合によってはチームで最も経験のあるドライバーになるかもしれない。その意味では、僕にとって学び続けるいい機会だと思っている」
オコンにとって残された2026年シーズンは、ハースで結果を残すだけでなく、自らが2027年のF1グリッドにとどまる価値を示す期間となる。レギュラーシートの選択肢が限られるなかでも、本人はF1を離れるつもりはない。「まだ僕を見限らないでほしい」という言葉に、その意思を込めた。











