F1オランダGP ピレリ予選総括「2ストップは非現実的、1ストップ勝負へ」

ピレリのマリオ・イゾラは「2ストップは非現実的で、多くのチームが1ストップを選択するだろう」と分析。
定石はミディアムでスタートし、ハードで走り切るプランで、雨やセーフティカーの可能性が勝負を大きく左右する見通しだ。ピットレーン速度制限の緩和によってロスタイムは短縮されるものの、トラックポジションの重要性が勝るため、戦略の柔軟性と判断力が決勝の鍵を握る。
3回のフリープラクティス、そして予選Q1・Q2すべてで最速を記録したランド・ノリス。しかしQ3で僚友オスカー・ピアストリに僅か0.012秒(1分08秒662対1分08秒674、わずか74センチメートル差)で逆転され、ポールポジションを逃した。チャンピオンシップリーダーのピアストリにとってこれが通算5回目のポールで、いずれも今季のもの。マクラーレンにとっては通算173回目のポールであり、ザントフォールトでは3回目となった。
2列目にはホンダPU搭載車が並び、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分08秒925で3番手、レーシングブルズのアイザック・ハジャーが1分09秒208でキャリア最高の4番手を獲得した。
ピアストリに贈られたピレリ・ポールポジションアワードのプレゼンターはフリオ・クルス。アルゼンチン出身の元サッカー選手で、2003年と2009年にインテルでリーグ制覇を含むタイトルを複数獲得し、翌年ラツィオ在籍時に現役を引退した。「エル・ハルディネーロ(庭師)」の愛称で知られる彼は、授賞式でインテルとピレリの30年のパートナーシップを記念した特別仕様キャップを着用。このキャップは提携開始年にちなみ1995個のみ製作された限定品だ。

トラック上の一日
FP3では6名のドライバーがハードタイヤを使用し、コラピントとガスリー(アルピーヌ)、オコンとベアマン(ハース)、ヒュルケンベルグとボルトレト(ザウバー)が走行。マクラーレンとフェラーリのドライバーはC2を1周のみスクラビングした。予選では全車がソフトタイヤを使用。C4は最初のアタックから最大性能を発揮し、2回目で同等のタイムを出せたのは、セッション中の路面進化によるものだった。
マリオ・イゾラ(ピレリ・モータースポーツディレクター)
「ここザントフォールトはオーバーテイクが非常に難しいサーキットであり、予選結果がレースの行方を決める上でいつも以上に重要になる。マクラーレン勢は他より優位に立っているようだが、その2人の差はわずか0.012秒。さらに残り18人が同一秒以内に収まっており、接戦かつ予測不能なレース展開が期待できる。天候の変化やセーフティカーの可能性も加われば、要素は一層複雑になるだろう。
シミュレーション上は2ストップがわずかに有利だが、実際にはオープニングラップでのポジションが極めて重要なため、多くのチームは1ストップを狙うはずだ。我々はミディアムでスタートし、ハードで走り切る戦略が最も可能性が高いと考えている。2ストップを選ぶ場合は3種類すべてのコンパウンドを使うだろう。ハードを2セット残しているのはマクラーレンとアストンマーティンのみだ。
また、ピットレーン速度制限が時速60kmから80kmに引き上げられたことで、ピットストップに要する時間は約22秒から19〜20秒に短縮される。とはいえ、それでも2ストップを積極的に選ぶほどの魅力にはならない。昨年もここザントフォールトではアンダーカットが非常に有効であることが確認されており、それも戦略を練る上で考慮すべき要素となる」
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