FIA マレーシア開催F1バーレーンGPで「ヒートハザード」宣言 冷却システム装着義務化
FIA(国際自動車連盟)は、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで開催されるF1バーレーンGPを前に、「ヒートハザード(Heat Hazard)」を正式に宣言した。これにより、日曜日の決勝ではドライバーを高温環境から保護するための追加措置が自動的に適用される。
FIAは、公式気象サービスが決勝中のヒートインデックス(暑さ指数)が31.0度を上回ると予測したことを受け、2026年F1スポーティングレギュレーション第B1.5.10条に基づいてヒートハザードを宣言。各チームにはドライバー・クーリング・システムの関連コンポーネントをマシンに搭載することが義務付けられる。
セパンの高温多湿を受けFIAがヒートハザード宣言
ヒートハザードが宣言された場合、各チームはドライバー・クーリング・システムを構成する部品をマシンに搭載し、決勝中に正常に機能し、使用可能な状態にしておかなければならない。
一方、ドライバー自身は冷却装備を着用しないことを選択することもできる。ただし、その場合には追加のバラストを搭載する必要がある。また、今回の決勝では「ヒートハザード・マス・インクリース(Heat Hazard Mass Increase)」として5kgの重量増加も適用される。
今回の措置は、F1の開催地のなかでも高温、多湿、高速走行という厳しい条件が組み合わさるセパンでは特に重要な意味を持つ。
全長5.543kmのセパン・インターナショナル・サーキットは、長いストレート、強いブレーキングが要求される区間、高速で流れるようなコーナーを備えている。ドライバーはマレーシア特有の熱帯気候に対処しながら、高い身体的負荷に耐えることになる。
高温多湿のセパンはドライバーにとって過酷な舞台
セパンは、マシンとドライバーのあらゆる能力が試される総合的なサーキットとして知られている。そこに高温と湿度が加わることで、ドライバーにとっての身体的な負担はさらに大きくなる。
さらに、セパンでは天候が急激に変化することも珍しくない。短時間のうちに雷雨や激しい雨が発生する可能性があり、高温多湿だけでなく不安定な気象条件への対応もF1チームに求められる。
F1のヒートハザードに関する規則が導入されるきっかけとなったのは、極端な暑さのなかで行われた2023年F1カタールGPだった。このレースでは複数のドライバーが熱による体調不良に見舞われ、過酷なコックピット環境が大きな問題となった。
2023年カタールGPを教訓に導入された冷却システム
ドライバー・クーリング・システムは、ドライバーの保護ウェアに組み込まれた装備の内部に冷却された液体を循環させることで、過酷な暑さのなかでも体温上昇を抑える仕組みとなっている。
FIAによる今回のヒートハザード宣言によって、マレーシアで開催されるF1バーレーンGPでは冷却システムを使用できる状態にすることが各チームに義務付けられた。セパン特有の高温多湿のコンディションのなか、ドライバーにとって今季屈指の厳しいフィジカルテストとなりそうだ。











