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F1アゼルバイジャンGP決勝 ピレリ総括:低デグラデーションでソフトが最適解に

F1アゼルバイジャンGP決勝 ピレリ総括:低デグラデーションでソフトが最適解に

2026年F1第15戦アゼルバイジャンGPの決勝では、ピレリが持ち込んだC4(ミディアム)とC5(ソフト)がレースを通して高いパフォーマンスを発揮した。特にデグラデーションが極めて低かったことで、ソフトが決勝でも競争力の高いタイヤとなった。

ジョージ・ラッセルはミディアムからソフトへつなぐ戦略でマックス・フェルスタッペンを僅差で抑えて優勝。3位のアイザック・ハジャーは逆にソフトからミディアムへ交換する戦略を採用した。表彰台の3人はいずれも最初のセーフティカーを利用してピットストップを行った。

ソフトとミディアムで分かれたスタートタイヤ
決勝では全22台がC4とC5の2種類だけを使用した。スタートタイヤは12台がミディアム、10台がソフトを選択し、グリッドはほぼ二分された。

レース全体の使用率でもミディアムが49%、ソフトが51%とほぼ互角だった。一方、C3のハードはレースで一度も使用されなかった。

ピレリは週末前から、バクーの比較的滑らかで摩耗の少ない路面ではデグラデーションが非常に低くなると予想していた。また、C5でも長いスティントが可能になる可能性を指摘し、ハードについては多くのチームが使用しない可能性があると分析していた。決勝はその予想に近い展開となった。

極めて低いデグラデーション ソフトが決勝でも機能
ピレリ・モータースポーツ・ディレクターのダリオ・マラフスキは、決勝でのタイヤの挙動について次のように説明した。

「今日のレースは、レース前の我々の予想をほぼ裏付けるものとなった。ソフトとミディアムが最も効果的な選択肢であることが証明され、スタート時にはグリッドがほぼ均等に2つの選択肢に分かれた。スタート位置にかかわらず、一部のチームはドライバー間でタイヤ選択を分けていた」

「多くのチームがレースのニュートラリゼーションによる恩恵を期待して最初のスティントを延ばそうとしていたが、最終的にそのシナリオが実際に起きた」

2度のセーフティカーが戦略に影響を与えた一方で、タイヤそのものについては週末を通して確認されていた低デグラデーションが決勝でも続いた。

「タイヤの挙動という点では、それまでの数日間に確認されていた極めて低いデグラデーションがグランプリでも再び見られた。C4とC5はいずれも摩耗が非常に少なく、大きなグレイニングも発生しなかった。そのため、ドライバーはレースの大部分で高いペースを維持することができた」

アゼルバイジャンGP 2026年のF1世界選手権

ピレリ「ソフトが最も競争力のあるレースタイヤ」
低デグラデーションによって、本来は最も軟らかいC5が決勝でも長く使用できるタイヤとなった。ピレリは特にグリップとドライバーの自信という点でソフトのメリットが大きかったと分析している。

「このようなコンディションでは、ソフトはグリップとドライバーの自信という点でアドバンテージがあった。特にバクーのような難しいサーキットではそれが顕著で、最も競争力のあるレースタイヤであることが証明された」

その例としてマラフスキが挙げたのが、異なる戦略を採用したレッドブル・レーシングの2台だった。

「明確な例がレッドブルの2人だ。同じマシンでありながら正反対の戦略を採用し、赤いマーキングのタイヤを履いたドライバーの方が、より強いパフォーマンスを発揮した」

フェルスタッペンはミディアムからソフト、ハジャーはソフトからミディアムという逆のタイヤ戦略を採用。終盤にソフトを履いたフェルスタッペンはラッセルを追い詰め、最後まで優勝争いを展開した。

アゼルバイジャングランプリ 2026年のF1世界選手権

タイヤマネジメントは最小限 ハードは出番なし
デグラデーションが少なかったことで、ドライバーはタイヤを大きく労わる必要がなく、レースを通して積極的にプッシュすることが可能だった。

「全体として、ドライバーはタイヤマネジメントをほとんど必要とせず、スタートからフィニッシュまでプッシュすることができた」

一方、セーフティカー後のリスタートでは、冷えたフロントタイヤを適正な作動領域まで戻すことが重要になった。

「ニュートラリゼーション後のさまざまなリスタートでは、フロントアクスルを作動領域に戻し、ロックアップやブレーキングミスを避けることに主に集中していた。それでも、そうしたインシデントはいくつか発生した」

「一方、ハードコンパウンドがレースで役割を果たすことはなかった。他の2種類のコンパウンドのパフォーマンスによって、より保守的な選択肢を必要とする状況にはならなかった」

ピレリが事前に予想していた通り、バクーではタイヤの摩耗とデグラデーションが極めて低いレベルにとどまった。その結果、ソフトは予選だけでなく決勝でも長いスティントをこなせる有力な選択肢となり、ミディアムと並んでレース戦略の中心を担った。ハードを必要としないほどC4とC5が安定した性能を発揮したことが、2026年F1アゼルバイジャンGPのタイヤ戦略を特徴づけた。

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