アストンマーティンF1は、フェルナンド・アロンソがイタリアGPで途中リタイアを余儀なくされた原因が、意外にも1周目での石の衝突によるサスペンション損傷だったことを明らかにした。これにより24周目に劇的な故障が発生し、レースを終えることになった。当初はアスカリの縁石通過による衝撃が原因と考えられていたが、シルバーストンを拠点とするチームの詳細なレース後調査で、まったく異なる事実が判明した。
1周目に隠れたダメージアロンソは好スタートを切り、キミ・アントネッリとガブリエル・ボルトレトを抜いて6番手に浮上。その後8番手に落ち着き、タイヤ交換を待ちながらレースを進めていた。しかし24周目、AMR25の右リア・プッシュロッドが破損。二度の王者はピットまで車を運んだが、その場でリタイアを余儀なくされた。当初チームはアスカリの縁石が原因と見ていたが、詳細な解析の結果、1周目の混乱の中で跳ね上がった石が車体の複数箇所、特にサスペンションに直撃していたことが分かった。その損傷はレース中は見抜けず、負荷がかかり続けた結果、部品は致命的な破損に至ったという。アストンマーティンは公式声明でこう説明している。「チームは、1周目にフェルナンドの車に複数箇所で石が当たり、サスペンションを含めて損傷を受けたことを確認しました。チームはレース中、そのダメージを認識していませんでした。低レベルの継続的な負荷が、最終的に部品の故障を招きました」アロンソのフラストレーションこのリタイアは、今季厳しいシーズンを戦ってきたアロンソにとって新たな打撃となった。チームのパフォーマンスは改善傾向にあるが、スペイン人ドライバーは現在ドライバーズ選手権12位で、チームメイトのランス・ストロールとの差はわずか2ポイントだ。アロンソはレース後、不満を隠さず語った。「本来ならあと20〜30ポイントは多く獲得しているはずだ。僕のせいじゃないんだが、それが現実だ。残念ながら、そういうことに慣れつつある」また、アストンマーティンのコンストラクターズ選手権5位争いにも痛手となった。6月のスペインGP以降、ウィリアムズを上回るポイントを積み重ねてきたが、今回アロンソがリタイアし、アレックス・アルボンがモンツァで7位入賞したことで、ウィリアムズはアストンとの差を24ポイントに広げた。
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