足立さやか
TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムにて2017年よりコ・ドライバーとしてフィンランドラリー選手権に挑戦する足立さやかが、2月17−18日に開催されたフィンランドラリー選手権第2戦 SM Vaakuna–Ralliにドライバーのヤルッコ・ニカラと共にスバルインプレッサWRXで参戦し、クラス4位、総合4位と開幕戦に続き完走を果たした。

SM Vaakuna–RalliはMikkeliで開催されるようになって15年目となり、同選手権第1戦目のArctic Lapland Rallyと同じくスノーラリーである。

Mikkeliの街を舞台にする本ラリーはスペシャルステージ(SS)9本 計125?を含む全334.37?の行程で、147台のラリーカーにより競われた。

コースは道幅が狭く、ワインディングロードになっており、さらにいくつもの丘を乗り越えるような高低差が多い設定となっていた。また全コースの半分がナイトセクションであり、ペースノート作成のより高い精度が要求され、選手達にとって非常に挑戦的なラリーとなった。

ニカラ・足立組はDay1ナイトセクションのSS2本を総合2位のポジションで走り、好調なスタートを切った。しかし翌Day2のSS1本目となるSS3の途中でフロントディファレンシャルが故障し、リア駆動のみで走行せざるを得なくなった。続くSS4は27.6?と本ラリー最長のステージであり、2輪駆動走行を余儀なくされたニカラ・足立組は、大きなタイムロスを喫した。
SS4後のサービスでは、メカニックの懸命な作業により、時間内に修理を終え、スピードを取り戻したクルーは、以降のステージで常に上位争いに絡むタイムを記録することができた。足立とニカラは次につながる手ごたえを得て、満足した形で、2日間のラリーを走り終えた。

ヤルッコ・ニカラ
とても難しいラリーでした。前回よりもレッキの回数が制限され、更に狭くて細かい道、ナイトセクションが多いため、レッキの段階で高い精度のペースノートを作ることが要求されました。自分にとっても英語でのペースノートはまだ慣れないものですし、とてもチャレンジングなラリーでした。不運にもフロントディファレンシャルの問題で大きなタイムロスになってしまったが、サヤカのラリー中のリーディングは走行を重ねるごとに良くなってきました。このラリーでは細かいセクションでのタイミングは難しかったと思います。しかし、高速セクションではとてもフォローしやすかったです。次戦に備えて、ペースノートの練習を共に積んでいきたいと思います。

足立さやか
今回のラリーは狭く、細く、高低差のある道が多かったため、レッキがとても難しかったです。さらにスケジュール的に暗い内からレッキをしなければならなくて、暗い中、道の形状をとらえるのがとても大変でした。それでもヤルッコと、このラリーを通じて様々な工夫をすることができたのは大きな収穫でした。ラリー中には細かいセクションでのリーディングに苦戦しましたが、彼の豊富な経験が私を助けてくれました。次戦も雪のラリーなので、今回よりもタイミングを合わせて、一歩一歩成長していきたいと思います。

ヨウニ・アンプヤ(チーフインストラクター)
このラリーはとてもテクニカルなコース設定であり、さらにナイトセクションも多いことから、ペースノートが勝敗を大きく左右する。新しいコンビにとって、とても学習することが多い良いラリーだと思う。マシントラブルは惜しかったが、二人とも落ち着いてラリーに取り組み、完走できた事はとても評価している。サヤカのペースノートのリーディングは前回よりも聞き取りやすくなっている。しかしタイミングを合わせていく事は何度も経験が必要だと思う。引き続きこのペースを継続し、次へのステップにつなげて欲しいと考えている。

画像

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / トヨタ