伊沢拓也 「GP2はこれまでのマシンとタイヤの特性が全く違う」
伊沢拓也が、GP2開幕戦、そしてこれまでに感じたGP2マシンについて語った。

ホンダは、モータースポーツ界で活躍する有能なドライバー育成を目的に鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)などを中心とした、ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)を展開している。

3月11日からアブダビで、19日からバーレーンで、それぞれ3日間のテストを行った伊沢拓也は、4月4日から開催されたバーレーンでの開幕戦に挑んだ。

4日に行われた予選では、初挑戦となるGP2マシンでのタイムアタックがうまくいかず、23番手と不本意な結果となった。5日に行われたレース1では、多くのドライバーがソフトタイヤでスタートする中、伊沢拓也はハードタイヤでスタート。ピットインを遅らせて一時は2番手を走行した。そして、ソフトタイヤに交換した終盤、6台をパスする好走をみせ、6位入賞を果たした。6日に行われたレース2は、リバースグリッドにより3番手からのスタートとなったが、スタートで出遅れしまい、12位でフィニッシュしている。

この結果、伊沢拓也は開幕戦を終え、シリーズランキング8位。次戦は5月9日からスペイン・バルセロナで行われる。

伊沢拓也
「テストで初めてGP2マシンに乗ったときには、これまでのマシンとの違いに驚きました。特に、タイヤの特性が全く違います。タイヤの特性や持たせ方などに合わせたドライビングが必要だと強く感じました。開幕戦を迎え、予選ではやはりタイヤをうまく使いこなせず、タイムを伸ばすことができませんでした。23番手という結果は、悔しいというしかありません。まだスピードが足りない部分もあり、タイヤの特性を活かした一発のタイムの出し方は課題の一つだと思います。レース1では、最初ハードタイヤを使う戦略に、自信はありませんでした。『ピットインを先に延ばしても、早めにタイヤを替えた選手に追いつかれてしまうのでは』と思ったからです。レースでのペースには自信がありましたが、タイヤの性能がどう変わっていくかをまだ読みきれない部分もあります。しかし、結果的にこのタイヤ戦略がうまくいき、終盤ソフトタイヤに替えてからは、前を行くクルマを比較的楽に抜くことができました。6位という結果は、スタートポジションから考えれば満足いくものだと思います。レース2では、3番手からのスタートでしたが、クラッチをうまくつなぐことができずに、失敗してしまいました。この出遅れによって、スタート後の1コーナーでごちゃごちゃに巻き込まれ、ポジションを落としてしまいました。レース中に巻き返せるかなと思ったのですが、周りのペースもレース1ほどは落ちず、追い抜くことは難しいレースでした。好位置からのスタートで、チャンスだっただけに残念です。初めてのGP2のレースでしたが、2レースとも無事に走りきることができました。収穫もありましたが、今後の課題となるテーマも見えてきました。うまくいかないところを修正すれば、この中でやれる自信はありますし、チャンスも生まれてくると思います。次のスペインでのレースに向けて、もっと上のレベルで戦えるようがんばりますので、応援よろしくお願いします」

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カテゴリー: F1 / GP2