訃報
F1解説者の今宮純さんが死去したことが友人である森川オサム氏によって公表された。去年70歳。

森川オサム氏は自身のブログで「日本のF1解説の重鎮でした。今宮純さん。あまりにも突然の訃報でした。夜、奥様からのお電話だったので、また近くで飲んでいらっしゃっていて呼び出しかな、と思ったのに・・・  悲しいお知らせでした」と綴った。

今宮純さんは2019年12月30日にTwitterで「20年は『もっと長い22戦』です。F1選手権開始の1950年は7戦、70年後に3倍増(!)。やる方も、走る方も、見る側もいろいろプレッシャーが。<質より量を好むUSA>、伝統とかにもこだわりますね」と語っていた。

今宮純さんは、1987年フジテレビがF1の全戦テレビ中継を開始するとレギュラー解説者として起用され、日本のF1人気向上に大きな役割を果たした。1994年のサンマリノGPでアイルトン・セナが亡くなった際には「セナはいませんがF1は続いていくわけです」と悲しも押し殺しながら気丈に語る姿が印象的だった。

ご冥福をお祈りいたします。

今宮純
モータースポーツ・ジャーナリスト
神奈川県小田原市出身、1949年3月18日生まれ、慶應義塾大学文学部卒業。
「大学時代から国内レースを自主取材し始め、自動車専門誌にフォト&リポートを投稿。アルバイトに励み1973年夏に初渡欧し、F1オランダGP他の単独取材ツアーを行い、数誌に発表。翌年、大学卒業を機にフリーランスとしてモータースポーツ専門のジャーナリスト活動を開始する。オイル・ショックの影響もあり、“開店休業”状態が続いたが76年、国内で初めてF1が開催された。富士スピードウェイでの「F1世界選手権イン・ジャパン」へは自宅から通い徹底取材、長編レースリポート(4万字)を『オート・テクニック』誌に書き下ろす。このドキュメントをきっかけにレギュラーの仕事が舞い込むようになる。以後、再び渡欧して、F1ドイツGP、ル・マン24時間耐久レース、ヨーロッパF2シリーズなどをカバー。80年からはTBSテレビのレース番組、鈴鹿F2や富士GCでピットリポーターに抜擢される。86年には日本人ジャーナリストとして初めて、アメリカ「インディ500マイルレース」を現地から衛星生中継解説した。87年よりフジテレビがF1全戦中継を開始、その最初の“レギュラー解説者”として日本ベースで各国を“転戦”。2010年まで同テレビ地上波中継でコメンテーターを続ける。2011年に地上波番組が中止となったが、CS放送フジテレビNEXTで現在も“的確でわかりやすい解説”をモットーに解説を担当。これまで30年以上にわたり全世界およそ30カ国を歴訪、そのフライトマイル距離は宇宙の彼方にまで達するという」

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カテゴリー: F1 / F1関連